また、歌詞に出てくる男性が時計を見るたび主人公である女性が泣きそうな気分になるのかについても詳しい話が語られます。
松本さんは「ラブソングだから心の動きを書きたいんです。心って動くんですよ。時計をチラッと見るって事は次の予定がある。女の子はずっといっしょにいたいのに、男の子は時計気にしてるぐらい帰る時間を気にしてる。そこでズレるわけじゃない心が、それを描いてあげるとちょっと切なくなる」と、この描写では女性側の切なさを表現したかったことを明かしました。
■草彅剛が松本隆に聞きたかった事とは?続けて、草彅さんが2番のサビで「ようやくストレートに『好きよ』という言葉が出てくる」とラブソングの主題である「好き」という言葉が2番まで出てこなかったことについてどんな意味があるのか尋ねます。
すると、松本さんは「この人はねずっと好きなんだけど、本音を言わないで周りを埋めていってるんです。」と、それまでの描写で「そういうディティールを積み上げてる」と解説。
そして「最後に『好きよ』って止めを刺す。手順を色々踏んでるんですよ。ずっと我慢して…ここで『好きよ』って最後に言うからこの『好きよ』が生きてくる」と、それまでの描写で積み上げたものがあってこそ、最後の「好きよ」が生かされるというテクニック面の工夫を解説。
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一連の話を聞いた草彅さんは思わず「松本マジック!マーベラス!」と絶叫しました。
また、草彅さんが「詞を書く時に一番大切にしている事は何でしょうか?」と尋ねると、松本さんは「やっぱり生きててすごくリアルに感じる事が好きですね」と答えて締め括りました。
今回の放送にはネット上で「松本マジック、マーベラス、人間のリアルを歌詞に子どもたちが歌うとまた違う情景が流れるステキ」「ずっと我慢してきて我慢してきての最後に好きよ松本マジック素晴らしい」「松本マジック!!松本隆先生すてきだなー」などのコメントが上がっています。
草彅さんも「松本マジック!マーベラス!」と感嘆の声をあげていましたが、「好きよ」を際立たせるための手法が松本さん本人から解説されたのは貴重だったのではないでしょうか。
(文:かんだがわのぞみ/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)