だからと言って視聴者が決して「ちむどんどん」を懐かしんでいるというわけでもないようだ。暢子の突破力は視聴者をとことんイラ立たせ、その勢いや決断力を褒める者はほとんどいなかった。しかし極端すぎるヒロインを見た後では、人間的に常識的なヒロインの舞を見ると、なんとも物足りなくなってしまうのかもしれない。
「週の前半では人力飛行機のスワン号が琵琶湖の上を飛び、視聴者に大きなカタルシスをもたらしました。そこからの急展開に気持ちの下がってしまった視聴者も少なくないのです。だからと言って『#舞いあがれ反省会』が盛り上がるわけでもなく、反省会ツイートにはほとんどいいねがつくことはありません。つまり視聴者は舞たち登場人物の気持ちに寄り添って心配しているのであり、《そんなのおかしい!》と批判しているわけではないのです」(前出・テレビ誌ライター)
11月12日には「ちむどんどん」のスピンアウトとなる「ちむどんどんスペシャル」がNHK BSプレミアムで放送される予定。だが注目がさほど高まっている様子もなく、視聴者の間ではすでに<過去の作品>となっているようだ。