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1000日間の1分動画から始まったサクセスストーリー 動画作りを学ぶなら見ておきたい「Nas Daily」

Real Sound

 この当時、1分間の動画にこだわっていたのは、「誰かの貴重な時間を1分以上奪ってしまうなんておこがましい」と思っていたからだ。Nasが日々着用しているTシャツには、インジケーターがプリントされている。て、自分の人生が何%終わったのかを表示しておりに、彼が時間や人生をとても重く考えていることがわかる。彼の、人の時間へのリスペクトが最も表れているのが「1分間」という動画尺だ。

 そしてこの設計思想・戦略は非常にうまく作用した。

 1分だけだからと気軽に再生され、時に物足りなさを感じていくつもの過去動画も回遊された。

 視聴者はFacebookでNasと共に歩んだ1000日間で、時間に対する考え方が変化していることだろう。

■旅ではなく人動画
 「Nas Daily」は、2019年に1000日間の1分動画を上げるチャレンジを終え、同年2月から100週間にわたって毎週動画をアップすることに。

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 テーマは毎日動画のときと同様、旅先で出会った人々だ。彼は70カ国以上旅をしていたにもかかわらず、その内容は旅行先の紹介ではない。率先して現地の「成功者」や「敗者」「面白い試みをしている人」などにフォーカスした動画を作ることをモットーとしている。

 類まれなるコミュニケーション能力と行動力、さらに体力と判断力が伴わなければなし得ない動画作りだ。また、テーマに選んだ内容がどんなものであれ、常に学びや視聴者の気づきにつなげるのも評価されているポイントだろう。

 現在、Nasはシンガポールとドバイの2カ所に拠点を置いて、ビジネスを運営している。70カ国を回った上で、まずシンガポールに定住しようと考えたのは、治安や国内外へのアクセスの良さ、買い物の便利さ、英語が共通言語であることなど挙げている。居住費やランニングコストの高さがあってもビジネスをする上での利点が多いと判断したそうだ。

 また、ドバイについては、その発展速度の速さから「ここに住むことで時代の目撃者になりたい」と話している。ビジネスマンとしての利点としては、税金のなさを挙げている。

 Nasの動画を観ていると、動画作りにおける重要なポイントが見えてくる。教育的であり娯楽性があり、かつ視聴者の時間を奪わない。視聴者の時間を消費させるなら、それだけの価値と意味があればいい。

 初期の頃の動画から改めて見返せば、彼が動画制作をビジネスに発展させるまでの流れも学べることだろう。

(中川真知子)

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