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’90年代のモンスターキャラ「冬彦さん」は『毒親』『ストーカー』のルーツ

女性自身

 

古い木馬に乗るシーンなど、見ているだけで背筋が凍るような冬彦さんの行動に、視聴者はくぎ付けになった。

 

「息子を過剰なマザコンにした“毒親”や、第2弾ともいえる『誰にも言えない』(’93年・TBS系)で描かれた“ストーカー”行為など、かなり時代を先取りしたテーマを扱っていたことがわかります」

 

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回を追うごとにファンが増え、13%だった初回視聴率が、最終話には34%を超えるほど急上昇。

 

オープニング曲に使用された『涙のキッス』も大ヒットし、サザンオールスターズにとって初のミリオンセラー(約155万枚)に。

 

「“ドラマのTBS”と呼ばれていたように、向田邦子さん脚本の『時間ですよ』(’65~’90年)や『寺内貫太郎一家』(’74年)、学園ドラマの『3年B組金八先生』(’79~’11年)など、良質なドラマを作り続けていました。そのなかでも“冬彦さん”はかなりの異色。新しい風を送り込んだのではないでしょうか」

 

それは、番組を手がけた有望な若手スタッフの功績だろう。

 

プロデューサーを務めた貴島誠一郎氏は『ダブル・キッチン』『誰にも言えない』(ともに’93年)、『愛していると言ってくれ』(’95年)とヒット作を連発。

 

『半沢直樹』(’13年、’20年)で演出を務めた福澤克雄氏は、演出補だった。

 

「そして脚本家の君塚良一さんは『踊る大捜査線』(’97年・フジテレビ系)シリーズで有名です」

 

冬彦さんは、現在の日本のドラマ界を作り上げてきた若き才能が集結して生み出した、究極のモンスターキャラだったのだ。

 

【PROFILE】

牛窪恵

’68年、東京都生まれ。世代・トレンド評論家でマーケティングライターとして『ホンマでっか!?TV』フジテレビ系)など多数の番組で活躍

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