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「幻の甲子園」復活を目指す元高校球児の思い「みんなで野球をしたいだけ」

WEBザテレビジョン

今年も白球を追いかける球児たちの夏がやってきた。全国の高校球児たちが日本一を目指し甲子園で熱戦を繰り広げる。そんな日本の風物詩が2年前、新型コロナウイルスの影響で戦後初の「中止」に追い込まれた。「あの夏を取り戻したい」、その一心で当時の全国元高校野球チーム計49校、総勢約1000人を集めた大会を企画するプロジェクトが、一人の大学生の思いから動き出している。

発起人は武蔵野大学2年生の大武優斗さん。大武さんは高校3年生だった2年前、甲子園という晴れの場を失ったまま「引退」を迎えた元高校球児の一人。今年6月にプロジェクトを発足し、今年度中の開催を目指して8月に参加チームの募集を開始している。参加チームは2年前の夏の予選会を通過した高校で、すでに複数チームが参加を決めている。予選中に大会の中止が決まり代表校が決まっていない県に関しては、独自に予選を行うなどの動きがあると言う。

2年前、春の「第92回選抜高等学校野球大会」が中止になり、それでも夏に向けて頑張ろうとメンバーと励まし合って夏の甲子園を目指したと言う大武さん。その願いもむなしく夏の「第102回全国高等学校野球選手権大会」も中止となり、救済措置として選抜大会への出場が決まっていた全32校を甲子園球場へ招待した「2020年甲子園高校野球交流試合」が開催されたが、大武さんが青春を捧げた夏は来なかった。

一時は「死にたい」とまで思ったほど、野球に捧げた時間は短くなかったと言う大武さん。それでも「中止は誰のせいでもないことなので、嘆いたところで何も変わらない」と一念発起した進学先では、学友と共に起業を経験。起業の過程の中で、出会いと挑戦の日々を通して再び湧き上がってきた思いが「甲子園」だったと言う。

現在、大武さんをサポートするのは、10代20代で起業をした若手経営者やインフルエンサー。人選の理由として「若者が挑戦できる社会をつくること」を、大会運営の過程の中でメッセージとして発信をしていきたいと言う思いから。

「コロナ禍」という今の時代を恨んだこともあるが、今という時代だからこそ、個人の願いを広く伝えることができる「今」に感謝をしながら、つながりの力を大武さんは信じている。大会の会場はもちろん聖地「甲子園」を目標に、選手たちの移動費や会場費を捻出するために今後クラウドファンディングを予定している。

発起人である大武さんの母校は、2年前の甲子園東東京予選で敗退している。当時の代表校は「帝京高校」。「自分も出たいですけど、自分が出たいから企画を始めたわけじゃなくて、甲子園に出るはずだったチームが出ないのがモヤモヤしていて、だからこそ自分たちの代表チームである帝京さんに出ていただきたい」と裏方としての覚悟は決まっている。

戦後初の「甲子園中止」が決まった当時の高校球児たちの痛み、そのまま引退の道しかなかった当時の3年生の痛みを知る大武さんは、同じ思いをした全国の仲間たちへ「あの2年前の思いって僕らにしか分からないことだと思います。ただみんなで野球をしたいだけなんでそこを伝えたい」と呼び掛ける。
 
   

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