これらの目標は、既存の日本の少子高齢化社会の問題を解決するために行う。現在の社員数は約1000名。令和10年、つまり6年後には“10”倍に増やすべく、積極的に採用活動や広報活動を行っている。
そして、世界初の地域モデルをつくるための方法論として地域の独自メディアの創出とテクノロジーの活用だと垣本さんは考えている。
先に命の問題が最大の不幸であると述べたが、不幸を生み出すのは「孤独」と「お金」の問題である。つまり孤独とお金の問題から人類を解放することが人を幸せにすることにつながると考えた。誰一人孤独にならない、お金に悩まない社会にするという価値観を実現する世界初の地域モデルのミッションが、この地域メディアの構想である。
具体的には、Webメディアの構築を行い、コミュニティの場、助け合いのカルチャーをつくる。そして助けた人、地域にいいことをした人に、地域通貨のようなものを発行するしくみにする。地域の店が無料で、ポイントを使えるなどする。そうすれば孤独とお金の問題が同時に解決に向かう。
また、実際、困っていることは、行政で解決できるものも多い。しかし情報発信におけるわかりづらさから認知がされておらず、より易しい表現で身近に感じられる情報発信する役割を同社が担う。行政とつながり、共に行っていく想定だ。「自分の周りの人たちを仲間だと信頼して、好きだったら、僕は結構幸せだと思う」と垣本さんはまとめる。
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この地域で独自の経済圏をつくることは、はじめての試みではないかという。まずは地元の千葉で様々なモデルに成功したら、次はそれを日本全国へ広げていく。さらにその次は日本モデルとして海外へ輸出する。
垣本さんによれば、すでに日本は、最新テクノロジーの領域では、圧倒的に負けていてGAFAなどの世界企業にどう考えても勝てないという。日本には今後、人類がいまだ経験したことのないレベルの少子高齢社会があり、直接的に貢献できる医療福祉業界にベンチャースピリッツを持った若者が少ないのは、おかしい。この分野こそ最前線であるということを発信していき、良い若い人材を確保したいと述べた。