アニメ好きが高じてプロデュースまで!? アニメ界でもパワフルな西川さん

 歌手としての活躍はもちろん、アニメ好きでもその名を知られる、西川貴教さん。アニメの主題歌を数多く担当する一方で、声優としての出演や、アニメ作品のプロデュースまで行っていることをご存じでしょうか。作品によっては、西川さんが歌う挿入歌をバックに、西川さんが演じるキャラがしゃべる場面も。

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 この記事では、西川さんが活躍するアニメ作品を3作品ご紹介します。SNSでも「西川の兄貴声優上手いな……」「キングレコードは滋賀県民まで人質にしたの?」と評判です。

「機動戦士ガンダムSEED」シリーズ(2002年10月~放送)



『機動戦士ガンダム SEED スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙 HD リマスター』(C)創通・サンライズ

 時はC.E.(コズミック・イラ)70年。ザフトのプラントへの核攻撃「血のバレンタイン」をきっかけに、ザフト軍と地球連合軍は、本格的な戦争に突入していました。長引く戦争の中、中立国・オーブの衛星ヘリオポリスでは、地球軍の機動兵器を開発。それを聞きつけたザフト軍は、兵器を奪うためオーブに侵攻を開始しました。

 オーブの工業カレッジに通う学生、キラ・ヤマト(CV:保志総一朗)は、居合わせた少女のカガリ・ユラ・アスハ(CV:進藤尚美)を避難させたものの、自分は逃げ遅れてしまいます。そんなキラにナイフで襲いかかってきたザフト兵は、なんとキラの幼なじみであるアスラン・ザラ(CV:石田彰)で――?

「機動戦士ガンダムSEED」シリーズは、21世紀に入って初めて制作されたTVシリーズの「ガンダム」作品です。西川さんは、声優としてザフト軍のミゲル・アイマン役、ハイネ・ヴェステンフルス役を担当。歌手としても、本シリーズのオープニングテーマである「INVOKE -インヴォーク-」と「ignited -イグナイテッド-」を、T.M.Revolution名義で担当しています。

 ひとつのシリーズ内で、2役&主題歌を担当した西川さん。ミゲルもハイネも、作中では「優秀なパイロット」という位置づけです。ただし、多忙な西川さんのスケジュールの関係か、その出番は多くはなく、2役とも割とあっさり退場してしまいます。

 特にハイネは、西川さんの歌う挿入歌が流れる中で活躍するかと思いきや、機体を真っふたつにされて退場。ただ、ふたりはマンガやゲーム、ドラマCDでも登場し、その活躍が補完されています。ご本人も「自分のMS(モビルスーツ)を持てることは想像していなかった」と、ガンダムシリーズへの出演に喜びのコメントを残しています。

 なお、ハイネ・ヴェステンフルスの名前の由来は、西川さんにちなんだものです。「ハイネ」は、西川さんのバンド時代(Luis-Mary)の名前「灰猫(はいね)」から取ったもの。ヴェステンフルスは、ドイツ語の「西(=ヴェステン)、川(=フルス)」から取ったものといわれています。この作品は、「dアニメストア」「ガンダムチャンネル」「U-NEXT」などで見ることができます。



ポプテピピック TVアニメーション作品第二シリーズ (C)大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

『ポプテピピック TVアニメ―ション作品第二シリーズ』(2022年10月~放送)

 セーラー服にツインテールがトレードマークのポプ子と、同じくセーラー服に長髪・赤いリボンがトレードマークのピピ美。キングレコードにハシゴを外されたふたりは、学校帰りに仲良く雑談したり、急にミュージカル風に踊りだしたりと、一風変わった毎日を過ごしています。

 第二シリーズとなる本作では、第一シリーズ最終回に実写で登場し、大きなインパクトを残した声優の蒼井翔太さんが、再び実写で登場。第1話では、某特撮TVドラマに酷似したオープニング映像が流れました。最終回でも、蒼井さんをはじめとした実写キャストが大活躍して――?

『ポプテピピック TVアニメ―ション作品第二シリーズ』は同名の4コママンガ(著:大川ぶくぶ/竹書房)を原作としたアニメです。第1期では、蒼井さんが実写で登場しましたが、第2期である本作では、西川さんも実写で登場。その唐突な登場と堂々とした演技に、視聴者たちからも大きな反響がありました。

 西川さんが演じたのは、蒼井さんと敵対する「西川総帥」。物語の黒幕かつ、まさかの本人役(?)として、最終回に満を持して登場しました。現役歌手のよく通る声と鍛え上げられた肉体を生かし、蒼井さんとのバトルシーンもパワフルに演じています。

 なお、ご本人も「てっきり声の出演だとばかり思っていたら、まさかのドラマ出演」と、このキャスティングには驚いていた様子。印象に残っているという「バトルシーンのクライマックス中の回想シーン」は、ある意味一見の価値ありです。

 西川さんの登場に、SNSでは「悪役演技もいいね」「ポプテピとキングレコードは、蒼井翔太の家族だけに飽き足らず滋賀県民まで人質にしたの?」との声が上がっていました。この作品は、「Amazonプライム・ビデオ」「dアニメストア」「U-NEXT」などで見ることができます。

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「HOT LIMIT」の衣装で登場!

『B-PROJECT~鼓動*アンビシャス~』(2016年7月~放送)



「B-PROJECT~鼓動*アンビシャス~ 1(完全生産限定版)」(アニプレックス)

 新社会人の澄空つばさ(すみそら・つばさ/CV:金元寿子)は、大手レコード会社の「ガンダーラミュージック」に就職。制作から宣伝までを管理する「A&R」として、アイドルユニット「B-PROJECT」を担当することに。

「B-PROJECT」は、「キタコレ」「THRIVE」「MooNs」という3つの男性グループからなる、アイドルユニットです。初対面時から、個性的な男性アイドルたちに翻弄されるつばさ。ある日、レコーディング現場に同席したつばさは、曲の違和感に気が付いて――?

『B-PROJECT~鼓動*アンビシャス~』は、制作会社MAGES.が手掛けるアイドルプロジェクト「B-PROJECT」の一環として、制作されたアニメです。西川さんは、本作の総合プロデュースを担当。第4話には、「西山貴教」という「ほぼ」本人役としても登場します。作中では荒天のなか、ご本人の人気曲「HOT LIMIT」の衣装で、ステージに上がろうとしました。

「B-PROJECT」は第4話で、大型音楽フェス「RAIZINフェス」に出演すべく、会場入りします。しかし、当日の天候は大雨。雨天決行とはいえ、出演を渋るグループが多い中、西山が登場。コートを脱ぎ、「HOT LIMIT」の衣装で「僕が出るしかないだろう?」と爽やかにセリフを決めています。

 ご本人そっくりなキャラに加え、ご本人が主催する「イナズマロックフェス」に似たフェス会場が登場し、西川さんファンならニヤリとしてしまうポイントの多い第4話。さらにこの放送約1か月後に「イナズマロックフェス」が開催され、実際に公演が一部中止となるほどの雷雨に見舞われるという偶然も。

 なお、西川さんは総合プロデュースを手掛けるにあたり、「2.5次元を超えて、2.8次元くらいまで進んだ作品に」との思いをコメント。「B-PROJECT」を我が子のような存在として気にかけ、「Bプロ」でエゴサーチしていたこともあったのだそうです。なお本プロジェクトでは、アニメ第2期やマンガ、ゲームも制作されています。この作品は、「dアニメストア」「U-NEXT」「Amazonプライム・ビデオ」などで見ることができます。

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 このほか、サブカル系トーク番組に出演したり、コミックマーケットにサークル参加したりと、さまざまな実績を残している西川さん。2023年4月現在も、『EDENS ZERO』(第2期)のオープニング主題歌「Never say Never」を担当しています。アニメ界における西川さんの活躍から、今後も目が離せません。

※配信状況は記事掲載時点のものです。