強すぎて誰もガープを追い出せない? 『ONE PIECE ワンピース 14thシーズン マリンフォード編 piece.9 (初回限定版)』DVD(エイベックス・ピクチャーズ)

【画像】え、ちょっと若すぎ? でも似てるかも? ハリウッド実写版のガープ

「海軍の英雄」は伊達じゃない!?

 人気マンガ『ONE PIECE』には、謎が多いキャラクターも多く登場しています。例えばモンキー・D・ガープは息子のドラゴンが世界政府に反旗を翻す革命軍のリーダー、孫・ルフィは海賊で四皇にまで出世し、当然ながら海軍に敵対しています。しかし、本人は海軍本部中将という重要な役職のままです。

 ネット上でも「息子と孫が世界の敵はまずいだろ」「ガープはなんで責任を取らされないの?」といった声が上がっていました。

※この記事では『ONE PIECE』でまだ単行本化、アニメ化されていない「最終章」の内容を含みます。

 まずはガープの経歴ですが、海軍のなかでは海賊王ゴール・D・ロジャーを追い続けた「海軍の英雄」、伝説の海兵として扱われています。ポートガス・D・エースとルフィを最強の海兵にするために山賊のカーリー・ダダンに預けたり、コビーやヘルメッポに特訓をつけたりと、若手を育成するエピソードも多い印象。マリンフォード頂上戦争の後は、前線を離れて後進を育成することに力を注いでいます。

 そんなガープの大きな功績のひとつに、「ゴッドバレー事件」があります。遡ること38年前、当時最強の海賊団である「ロックス海賊団」を壊滅させた事件です。ロックス海賊団の面子といえば、元四皇のエドワード・ニューゲート(通称:白ひげ)やシャーロット・リンリン(通称:ビッグ・マム)、カイドウなどが名を連ねた最強メンバーたち。

 ネット上でも「このメンバーを悪魔の実なしで壊滅させるなんて、強すぎない?」との声がありました。もしかしたら、現在でも四皇を超える強さを持っているのかもしれません。また、この事件ではガープとロジャーが手を組んで戦うという異例の事態も起きたようで、詳細は不明のため気になっている読者も多い出来事です。

 ガープは海軍内でも天竜人を「ゴミクズ」呼ばわりするなど、かなり自由に振る舞っています。そんな状態でも責任を取らされないことに対して、「これだけの功績があれば仕方ない」「責任を取らせようにも、強すぎてどうしようもないのでは?」という意見も出ていました。

 実際、530話ではルフィが海底監獄「インペルダウン」に侵入したという報告を受けた当時の元帥・センゴクが、ガープに向かって激怒しています。その際、センゴクは「貴様が『海軍の英雄』などと呼ばれていなければ!!一族全ての責任を取らせる所だがな!!!」と言っており、ガープは「こんな老いぼれの命一つで責任がとれる程 もう事態は小そうないわい」と爆笑していました。

 倒すには相応の強さを持つ人材を派遣する必要がある上に、もし海賊にでも転身しようものなら面倒な事態になる可能性も……。また海軍の後進を育成している役割柄、若手からの信頼が厚いのも影響しているかもしれません。海軍や世界政府の上層部は、ガープ本人が危険人物ではない以上、せっかくの戦力を削る必要もないと容認しているのでしょう。

 しかし、ガープは頂上戦争ではルフィに半分わざと負けた上に、後に元帥となるサカズキを殺そうと動き、その後の破天荒ぶりも天竜人への態度も相変わらずです。最終章ではコビーを助けるために、四皇・黒ひげのいる海賊島ハチノスに向かい、黒ひげ海賊団と戦闘が始まったところまでが描かれましたが、その戦いから生還したとしても、ガープは誰の許可も得ずに四皇と戦ったことになります。いよいよ、サカズキが「処分」に動き出すかもしれません。