宝箱の罠も子供にとっては意地悪に思えてなえた。画像は『ウィザードリィ パーフェクトパック』(アクワイア)

【画像】技が出せずイライラ! 名作扱いだけど「クソゲー」に感じたゲームたち(4枚)

ごめん! 子供心に「クソゲー」認定してしまった名作ソフト

 名作や神ゲーと言われるゲームソフトでも、人によっては「クソゲー」扱いしているタイトルもあるでしょう。子供だったあの頃には操作が馴染まない、感覚的に難し過ぎるなどの理由で、秒で飽きてしまったゲーム。今回は、そんな「申し訳ないけど、子供心にクソゲー扱いしてしまった名作ソフト」を告白します。

3Dダンジョンに挫折…『ウィザードリィ』

 ファミコン史以前の名作RPG『ウィザードリィ』。後の『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などにも大きな影響を及ぼしたタイトルです。『ドラクエ』や『FF』をやり込みRPG好きを自負していた頃、ファミコンに移植されたので購入、早速プレイしてみたところ……。

 噂には聞いていましたが、フィールドがずっと3Dダンジョンで画変わりしない、敵グラフィックが怖い、味方がすぐ死ぬ、ステータスや職業が英語表記でちんぷんかんぷん。子供だった私には楽しさがわかりにくい、硬派でストロングスタイルなRPGに愕然としました。

 これまでプレイしてきたゲームといえば、敵すらもかわいく思えるキャラデザ、毎秒わくわくするフィールドマップ、わかりやすいストーリーにステータス表記など、とにかくユーザーフレンドリーなものばかり。『ウィザードリィ』は想像力の乏しい私にとって、初手で飽きさせる要素が豊富にありました。

 せっかく買ったのだからと何度も最初からプレイし直しましたが、いつもすぐ挫折。あまりにもプレイしなかったためパッケージ(箱)の8つの角が綺麗に保管され、カセットを覆う小さなプラスチックの袋も捨てられず残り続けたという皮肉なエピソードを憶えています。

カースト構築におののきプレイを放棄した『ストリートファイターII』

 近代まで続く、格闘ゲームの金字塔『ストリートファイターII』。これはなかなか罪深いゲームでした。というのも、私の友達に上手な子が多く、この上手さが「番付」的な序列ではなく、友達間の立場の「序列」を決める要因になったからです。つまりストIIが一番上手なやつが一番偉いという「ストIIカースト」が知らず知らずのうちに構築されたわけです。私はとにかくコマンド入力が苦手で、リュウの昇龍拳は10回に1回しか出せず、安定して出せる技といえば、連打で出せる春麗の百裂脚しかありませんでした。

 もちろん名作ゲームなのは知っていますし、盛り上がるのもわかります。ただ私の周囲の独特な空気では、自分の立場を危うくするので、プレイをやめました。



あの頃、攻略動画があれば飽きずにプレイできたかも……。画像は『機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオンの系譜』(BANDAI)

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いつまでたってもガンダムが生産できない!『ギレンの野望』

MSが好きなのに戦闘機で戦う『ギレンの野望』

『機動戦士ガンダム』好きだった私は、『機動戦士Zガンダム ホットスクランブル』、『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語』などの名作はもちろん、『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』というちょっとアレな作品も楽しく遊んでいました。

 そんななか、リリースされたのが、戦略シミュレーション『機動戦士ガンダム ギレンの野望』。シミュレーション好きでもあった私は『SDガンダムワールド ガチャポン戦士』シリーズをちょっと骨太にしたぐらいだろう、と軽率に手を出してしまいました。

 まず、選んだのは連邦軍。序盤は全くモビルスーツを生産できず、戦闘機を量産してジオン軍の猛攻を食い止めるだけ。攻めたとてザクに撃ち落とされるだけ。「モビルスーツのドンパチが見たいのに、なぜ戦闘機なのか?」ともやもや。史実通りに「V作戦」を発動してからターンを費やし、コアファイター、ガンタンク、ガンキャノン、プロトガンダムを開発……、一向に「僕の知ってるガンダムが出てこない!!」とイラ立ちもピークに。お馴染み「RX-78 ガンダム」が登場する前にすっかり飽きてしまいました。

 ではジオン軍でプレイすればいいじゃないか、となりますが、これはこれで連邦軍の戦闘機&戦車の猛攻にザクが破れてボク司令官の戦意が喪失してしまうのでした。

 玄人向け、シュミレーションゲーム巧者向けとはいえ、そんなに激ムズというほどではなかったのでしょうが、なにぶん知恵を働かすことが苦手だったのですぐに飽きてしまいました。

スタイリッシュだけどオシャレにプレイできない『Devil May Cry』

 RTAができるほどやり込んだ『バイオハザード』シリーズ。そのゲームを生んだCAPCOMがリリースし、世界的ヒットとなったのが『Devil May Cry』です。このゲームは「スタイリッシュ」が重要で、主人公がかっこよく技を繰り出すとポイントが高く獲得できました。デモプレイで見たこのゲームのスタイリッシュさに惹かれ即購入。しかしこのゲーム、スタイリッシュな技を繰り出すにはコマンド入力が必要でした。先述のように私はコマンドが苦手で、技を出すどころか普通に銃を撃ち、普通に剣を振るうしかできず、ダサく無様な主人公を演じ、いくらやっても進行しないので、いつの間にかmyクソゲー認定してしまっていました。

 昔のゲームはチュートリアルなどもなく、説明不足のままストーリーが進んでいくこともありました。攻略本もありましたが、「攻略本」ではなく間違えて「ストーリーマニュアル」を買って後悔なんてこともしばしば。そういった積み重ねが、名作だろうと私のなかで「myクソゲー」認定してしまったのだと思います。

 ところで30年近く前にプレイステーションで『太陽のしっぽ』という原始人が気ままに生活するというゲームがあり、友達はクソゲー扱いしていましたが、私には生涯でベスト3に入る名作です。