衝突被害軽減ブレーキ認定制度とは?
政府が定める衝突被害軽減ブレーキ認定制度とは、自動ブレーキの性能に一定基準を設けることで安定した安全性を保つとともに、自動ブレーキ搭載車の促進のために設けられた制度です。
2020年にはさらなる基準強化が図られ、対歩行者と前後ペダル踏み間違い急発進抑制装置の搭載が盛り込まれたうえ、貨物車も対象となりました。認定を受けた車は衝突被害軽減ブレーキを意味する「AEBS」および「AEBS2」のロゴの使用が許可されます。
AEBS2の最低要件は以下のとおりです。
- 静止障害物に対して50km/hで接近しても衝突しない、または衝突速度が20km/h以下に保たれること。
- 20km/hで走行する障害物に対して50km/hで接近した際に衝突しないこと。
- 自動ブレーキが作動する最低0.8秒前に、衝突回避を促す警報が作動すること。
- 前方を横断する障害物に対して20km/hで接近した際に衝突しないこと。また動作する前に衝突回避を促す警報が作動すること。
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自動ブレーキ搭載が義務化される?
2021年11月1日以降に販売される新型乗用車には、自動ブレーキの搭載が義務化されました。それに応じて、対象車種における自動ブレーキの安全基準も国際基準レベルにまで引き上げられます。
とはいえ、日本は一部のスポーツカーやMT車を除き、ほとんどの車に高い安全レベルの自動ブレーキ装置が搭載されているため、義務化されても購入する側に大きな影響はないといえるでしょう。
また、対象は新車に限られるため、現在乗っている車に自動ブレーキが付いていない場合でも、乗り換える必要もありません。
これに続き、継続生産車は2025年12月以降、軽トラックは2027年9月以降に自動ブレーキが義務化される予定です。
サポカー限定免許が誕生?
自動ブレーキ搭載車の拡充にともない、高齢ドライバーによる事故の予防として、2022年の5月13日以降にサポカー限定免許の創設が決定されています。
サポカー限定免許とは、運転技術に不安を持つ高齢ドライバーを対象としたものです。安全性の高い自動ブレーキ搭載車のみに限定して運転を許可する免許です。
限定免許で乗れるサポカーの具体的な車種や型式は、5月の施行までに警察庁ウェブサイトで発表される予定です。