「マクロス7 VOL.1」DVD(バンダイビジュアル)(C)1994 ビックウエスト・マクロス7製作委員会

【画像】「えっ…?」 これが『マクロス7』ミレーヌとバサラのライブ場面です(6枚)

「俺の歌を聞けぇ!」

 今から30年前の1994年は、ロボットアニメが数多く放送され人気を博していました。今回はそれらの作品のなかでも特に人気が高かった、「マクロス」シリーズの続編と3人の美少女が登場する作品、そして「ガンダム」シリーズに新たな世界観をもたらした衝撃作を紹介します。

●マクロス7

1982年に放送され大ヒット作品となった『超時空要塞マクロス』の続編として、OVA『マクロスプラス』とともに企画・制作されたのが『マクロス7』です。前作から35年後の世界を舞台としており、かつてエースパイロットとして活躍したマクシミリアン・ジーナス(以下、マックス)やミリアが引き続き登場したことでも話題となりました。

 西暦2045年、新マクロス級7番艦マクロス7を中核とする第37次超長距離移民船団(以下、マクロス7船団)はマックス船団長の元で平和な航海を続けていましたが、ある日正体不明の敵、バロータ軍の攻撃を受けてしまいます。

 危機にさらされたマクロス7船団でしたが、ロックバンド「Fire Bomber」のボーカリスト、熱気バサラが愛機VF-19改ファイアーバルキリーで戦場に飛び出し、「俺の歌を聞けぇ!」と叫び、敵味方かまわず歌を聴かせ始めたのです。

 当初、バサラの行動を理解する人間は誰もいませんでしたが、諦めずに歌い続ける姿に徐々に賛同する人間が現れます。マックスとミリアの娘でありFire Bomberの新人であるミレーヌ・フレア・ジーナス、統合軍のエースパイロットであるガムリン・木崎など、多くの人間を味方につけたバサラは、激しくなる戦いのなかでも銀河へ向かって歌い続けたのでした。



『機動武闘伝Gガンダム』DVD第1巻(バンダイビジュアル)

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設定がガラッと変更、「ガンダム」の変革に成功

●機動武闘伝Gガンダム

『機動武闘伝Gガンダム』は、「ガンダム」のTVシリーズで初めて富野由悠季氏以外の人物が監督を務めた作品で、当時流行していた対戦格闘ゲームの要素を取り入れて大きなインパクトを生み出しました。

 各コロニー国家が「ガンダム」と名付けられた機動兵器で競い合い、勝者がコロニー国家連合の主導権を握るという近未来を舞台に、ネオジャパン代表のガンダムファイターであるドモン・カッシュはパートナーのレイン・ミカムラとともに、第13回「ガンダムファイト」出場のために地球へと降り立ちます。

 父親であるライゾウ博士が開発していたアルティメットガンダム(デビルガンダム)を奪った兄のキョウジ・カッシュを探し求めるドモンでしたが、数多くのライバルや師匠の東方不敗マスター・アジアとの激闘を潜り抜けるなかでファイターとしても人間としても大きな成長を遂げていきました。

 デビルガンダムにまつわる陰謀が渦巻くなか、ドモンは戦友たちとともに勝利を重ね、最後はマスター・アジアとの一騎打ちに勝利し、栄光をつかんだのです。波打ち際でマスターの死を見届け、涙にくれるドモンでしたが、レインを取り込み復活したデビルガンダムとの最後の死闘が待ち受けていたのでした。

 放送当初は、一部に旧来のファンからの反発もあり盛り上がりに欠けていましたが、マスター・アジアの登場から人気が高まり始め、その面白さと熱量は最終的に旧来のファンも受け入れるようになります。今川泰宏総監督の力量が、新たなガンダム世界を切り拓いたと言えるでしょう。



「魔法騎士レイアース Blu-ray BOX」(バンダイビジュアル) (c)CLAMP・ST/講談社・TMS