スーパーファミコンのコントローラーはAボタンで決定だったが……(マグミクス編集部撮影)
【画像】えっ、◯が決定じゃないのか…3大ハードのコントローラーを比較して見る(4枚)
ボタン配置はどれがお好み?
任天堂、ソニー、マイクロソフトとさまざまな会社がゲーム機を出しているように、そのコントローラーにも会社ごとに特色があります。
どのコントローラーもきちんと個性があって、プレイヤーごとにどれに馴染んでいるか異なります。さらに、世代ごとにコントローラーの様子が変化したりと、いろいろな差があるわけです。
特に特徴的なのがボタン配置です。「ABYX」、「◯✕□△」などいろいろなボタン配置があります。あなたはどのコントローラー派ですか?
任天堂のゲーム機は、ファミリーコンピュータの時代こそA・Bボタンが基本でしたが、スーパーファミコンから「ABYX」(一番右側から時計回りに呼ぶ形式、以下同様)になりました。
これは歴史も古くオーソドックスな形式で、日本では馴染みある人も多いと思われます。ボタン配置は上述の通り、時計回りで「AB」のあと「YX」となっています。
PCゲームではXboxコントローラーが人気で、こちらはスーパーファミコンとはボタン配置が異なり、「XY」の順になっているため混乱を招く可能性があります。任天堂のゲーム機だけで遊ぶならまったく問題ないものの、違う場所では「YX」が大きな違いになってくるわけです。
また、任天堂のボタン配置は、呼称と役割が変化することがあります。Nintendo SwitchのJoy-Conで遊ぶ場合は、方向キー以外の各種ボタンが方向キーの役割を担うこともあるほか、「R」と「L」ボタンがそれぞれ「SR」と「SL」ボタンと認識されるケースも。ゆえに、ゲーム画面では押すべきボタンの部位が表示されることもしばしばあります。
任天堂のコントローラーの「ABYX」配置自体はオーソドックスなものの、Joy-Conという特別な遊びが用意されているがゆえに事情もまた変わってきます。伝統的でありながらも常識外れな側面も持つコントローラーといえるでしょう。
PlayStation 5のDualSense ワイヤレスコントローラー。ボタン配置は昔から変わらないが、ソフトウェア側の扱いが変わったところが衝撃的だった(筆者撮影)
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PlayStationコントローラーは素晴らしい独自性が仇に?
PlayStationのコントローラーのボタン配置は「◯✕□△」になっており、これは大きな特徴となっています。これらの図形を見たら、ゲーマーならピンと来るブランド的な存在になっているといえるでしょう
また、アルファベットを使用していないため混乱が生じづらいのも大きなメリットです。前述のように任天堂とマイクロソフトではXとYの扱いが異なりますが、PlayStationは□と△なので独自性を持ちつつ理解しやすくなっています。
PlayStation 2やPlayStation 4はかなり売れたゲーム機であるため、これこそがオーソドックスだと考える人もいるでしょう。
とはいえ、PlayStationにも混乱を生む要素があるのです。それはPlayStation 4からPlayStation 5で「決定ボタン」が変更されたことです。
もともと日本では、システム画面やゲーム本編において決定の役割を「◯」ボタンが担っていましたが、海外の仕様に合わせてPlayStation 5から「✕」ボタンで決定となりました。もともと北米では✕決定が主流で、それに合わせる形になったと考えられています。
これは日本のゲーマーに大きな混乱をもたらしました。複数のゲーム機を持っている人はご存じと思いますが、決定やキャンセルといった基本動作は身体が覚えているため、急に変わると混乱しがちなのです。
もちろんしばらくすれば慣れるわけですが、さかのぼってPlayStation 4のゲームを遊ぶ際に決定ボタンの配置が急に入れ替わったりして困る可能性が出てきます。
PlayStationのコントローラーは記号を用いたボタン配置で独自性を獲得しましたが、時代の変化によって大きな混乱も生んでしまいました。もっとも、時間が経てば✕決定がスタンダードになっていくことでしょう。
最後に取り上げるのはマイクロソフトのXboxコントローラーです。これは日本ではあまり馴染みがないと思われますが、PCゲームではスタンダードとなっています。
ボタン配置は「BAXY」で、決定ボタンがAという海外仕様。AとBも任天堂と異なるため、任天堂のハードに馴染んでいる人は違和感があるかもしれません。
ただし、PlayStation 5と決定・キャンセルボタンの配置が同じであるため、その点では近いものがあります。やはり海外向けのゲーム機といえるため、そこで似通ったものがあるのでしょう。
コントローラーのボタン配置はそれぞれ違いはあれど、どれも一長一短で好みの範疇です。あなたはどれが好きですか?