コンパクトで軽い、腰巻ライフジャケットを装着して釣りをする人が多くなりました。

釣りの動作の邪魔にならず、命を守ってくれるのが大きなメリットですが、デメリットはないのでしょうか?

ここでは、腰巻ライフジャケットの特徴や使い方、メリットとデメリットについて深掘りしてみましょう。

腰巻ライフジャケットとは

腰巻ライフジャケットとは、上半身全体に着込むカタチを採らず、腰に巻き付けるように装着するライフジャケットのことです。

コンパクトで軽いですから、「こんなもので人の身体が水に浮かぶの?」と感じる人も多いでしょう。

特に初見の場合は、心配になってしまうかもしれません。

実はこの腰巻ライフジャケット、このままの姿ではないのです。

装着して落水し、本体が水に触れると、中に装填させているカートリッジが稼働し、ガスを噴出させる仕組みになっています。

勢いよく噴出したガスは、折り畳まれた袋状の空気室を一気に膨らまし、そこに浮き袋を発生させるのです。

黄色いカラーのものがほとんどで、遠くからでも視認しやすく、救助に来てくれた人から見つけてもらいやすくなっています。

浮力体がカタチを変えずに付いたままの状態になっている、既存のライフジャケットと比べると、折り畳まれている空気室は邪魔になりません。

必要なときに必要なカタチになって、高い浮力も伴なう!というのが、腰巻ライフジャケットのメリットといえるでしょう。

キャストの際にロッドを振っても、ほとんど接触することがありませんし、フッキング動作の邪魔にもなりません。

何より、陽射しの強い暑い季節なら、腰をカバーするだけの腰巻タイプのほうが、涼しく感じながら釣りを続けることができます。

まるでメリットばかりのように思える腰巻ライフジャケットですが、実際に使ってみると、さまざまなデメリットに気づくケースが発生しました。

そちらも詳しくピックアップしてみましょう。

出典:ダイワ

(広告の後にも続きます)

腰巻ライフジャケットのデメリットを知っておこう!

腰巻ライフジャケットを使ってみて感じたデメリットを、ひとつずつ挙げてみましょう。

まず注目したいのは、折り畳まれている空気室です。

これが膨張したら、位置の調整をしなければなりません。

プールで用いる浮き輪のようなカタチをしているので、自分の身体をその中心辺りに持っていかないと、水面で身体が傾いてしまうのです。

顔が水に浸かってしまったら、呼吸しづらいですから、膨張後の空気室の位置調整は必須といえるでしょう。

気持ちを落ち着かせて、位置調整の作業をおこなわなければなりません。

そして自動膨張と表記されていても、100%確実に膨らんでくれるとは限りません。

また釣りの際に着ているウエアの内側に、腰巻ライフジャケットが入り込んでしまうと、作動不良を起こす危険性もあります。

ウエアに当たって、空気室が上手く膨らまないのです。

それから雨の日や、水飛沫がしょっちゅうかかる場所では、自動膨張式のせいで落水していないのに誤作動で膨らんでしまうかもしれません。

空気室が破裂したり、カートリッジが故障するリスクも、ゼロとは言い難いのです。

さまざまな懸念=デメリットを解消するには、定期的に販売店へ持ち込んで、カートリッジを新しいものに交換したり、細部の点検をしてもらうことが大切です。

5年ほど使い続けているよ!というアングラーに出会ったことがありますが、一度もカートリッジを交換していないとのこと。

そんな危ない行為は絶対に止めて、積極的に販売店を頼り、ライフジャケットの製作メーカーから正しい使い方のレクチャーを受けるようにしましょう。

メーカーの公式サイトに詳しく表記されていますし、カスタマーセンターにメールや電話を入れるのもいいかもしれません。