ノスタルジックな本館では気軽に湯治体験ができる

本館と向新をつなぐ渡り廊下

涼やかな渓流を眺めながら赤い橋を渡ります。積善館は長い歴史のなかで増築が繰り返され、「本館」のほかにも昭和11年(1936)建築の「山荘」、昭和61年(1986)に建てられた「佳松亭」があり、異なる雰囲気の建物がエレベーターや連絡通路でつながっています。

本館は群馬県の重要文化財にも指定されている

本館は元禄4年(1691)に建てられ、長期間滞在して病気の治療や療養をするため、たくさんの湯治客が訪れていました。本館玄関のどっしりとした太い梁や柱に当時の面影が残っています。「本館」は昔ながらの湯治棟で、シンプルな客室では布団の上げ下ろしも自身で行うセルフスタイル。1泊から気軽に湯治体験をしたい人にはおすすめです。
一方、隣接する「山荘」は「佳松亭」は旅館棟です。四季折々の自然を眺める客室で、最高のおもてなしや旬の会席料理を楽しむことができます。

歴史を物語る重厚な玄関口

本館玄関の屋根には「せきぜんの鳥」を模った紋が見られます。鳥の姿をよく見ると、ひらがなの「せ・き・ぜ・ん」の文字でできているのがわかりますか?

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大正ロマンの雰囲気あふれるタイル張りの浴室

「元禄の湯」は日帰り入浴も可能

こちらは本館にあり昭和5年(1930)に建てられた「元禄の湯」。洋風・モダンなホール風の浴室に5つの石造りの浴槽が並び、湯船の底から温泉がこんこんと湧き出ています。
ナトリウムとカルシウムを含むやわらかな湯に浸かれば、湯上がりに肌がしっとりなめらかに。また、宮城県の峩々(がが)温泉、大分県の湯平温泉とともに「日本の三大胃腸病の名湯」と呼ばれ、飲用すれば胃腸や便秘に効果があるといわれています。

家族風呂には円形の湯船を2つ備えている

隣の山荘にある2カ所の「山荘の湯」は、内側から鍵がかけられるので家族風呂として利用できます。タイル張りの湯船が2つあり、底から湧き出す温泉が掛け流しになっています。