「三郷流山橋有料道路」ついに開通…けど支払い方法は「残念」「中途半端」? ETCがほぼ使えない現状に困惑の声集まる

埼玉県三郷市と千葉県流山市を結ぶ三郷流山橋有料道路が、開通しました。早速通った人からは、どのような反響が寄せられているのでしょうか。

「使用可能なETCカードはダイナースのみ」

 埼玉と千葉の両県を結ぶ「三郷流山橋有料道路」が、2023年11月26日に開通しました。早速この道を利用した人からは、ETCが通常と少し違うことに戸惑いの声も聴かれます。SNSではどのような反響があるのでしょうか。

 三郷流山橋有料道路は、埼玉県三郷市と千葉県流山市を結ぶ延長約2kmの道路です。両市を隔てる江戸川を、新しい三郷流山橋で渡ります。

 これまで両市間に架かる道路橋は流山橋のみでしたが慢性的に渋滞しており、迂回するにしても、上流は常磐道か約8.5km先の玉葉橋、下流は約5.8km先の上葛飾橋と離れています。

 周辺は都市化が進み、交通需要も増え続けていることから、三郷流山橋有料道路は、この流山橋をはじめとする周辺道路の混雑緩和を目指して計画されました。

 三郷市側は、常磐道の三郷料金所スマートICに接続するほか、ららぽーと新三郷方面に連絡。流山市側は、流山市役所やおおたかの森、柏の葉方面へのアクセスが便利になります。

 道路の長さ(事業区間)は1960mで、うち渡河部は450mです。料金所は三郷市側に設置されます。完成形は4車線ですが、まず暫定2車線として開通しました。

 通行料は、普通車150円、中型車200円、大型車260円、特大車410円、軽自動車(バイク含む)100円、軽車両(自転車・原動機付自転車)20円です。徒歩は無料です。

 支払いは現金のほか、SuicaやPASMOといった交通系ICカード、WAONに対応します。

 ETCは、全国の高速道路などに導入されている通常のものは異なり、「ETCGO」が採用されました。主に駐車場向けに登場した新しい決済システムで、一旦停止が必要ですが、通常のETCより比較的安価に導入できるというメリットがあります。

 対応しているカードはまだ限られており、開通日時点では、三井住友トラストクラブが発行する「ダイナースクラブカード」のETCカード1種類のみ。

 つまり、ほとんどのETCカードは対象外で、かつ停止が必要なため、料金所の手前には「使用可能なETCカードはダイナースのみ」「ETC車も一旦停止」「ETCでも料金所では一旦停止」と注意を促す看板が並びました。

 そのためSNSでは、「ETC使えるやん!って思ったらこれかい…」「また中途半端な…」「本当に解せん」「これじゃあせっかくのETCがダイナーシじゃないか!」など、ETCGOの対応カードの少なさにがっかりする声も並びました。

 また、「ICカード決済は決済端末を人が手渡し。残念すぎる仕様」など、料金所での支払いの手間を指摘する投稿も複数ありました。

 一方、道路自体の開通については、「あの地獄の流山橋渋滞が改善されるのか」「料金所の一時停止問題が課題だけど、江戸川を越える選択肢が増えるのは嬉しい」「マジでナイスとしか言いようがない」「工事に関わったすべての方ご苦労様でした」と、開通を喜ぶ人が多くいました。

 なお、対応するETCカードは、前述のとおり現在はダイナースのみですが、2024年3月からはイオン銀行発行のETCカードも加わる予定です。