日産が新型「リーフ」を予告! 3代目は「クーペSUV」になる? 斬新デザイン採用で数年以内に発表か

日産が英国で発表した電動化戦略からは、「リーフ」の次期型がSUV化する可能性が読み取れます。いったい、どのような内容が発表されたのでしょうか。

次期リーフの登場が明らかに!

 2023年11月24日、日産は英国における今後の電動化戦略を発表しました。
 
 その電動化戦略からは次期型「リーフ」がSUV化する可能性が読み取れます。
 
 いったい、どのような内容が発表されたのでしょうか。

 今回の発表では、英国のサンダーランド工場で生産するモデルのすべてが将来的にBEVになること、そしてそのBEVが、英国におけるベストセラーモデルの「キャシュカイ」、コンパクトSUVの「ジューク」、そして「リーフ」であることが明らかとなりました。

 リーフは現在でもBEV専用車ですが、キャシュカイとジュークの現行モデルはガソリン車もしくはハイブリッド車(e-POWER)となっており、BEVはラインナップされていません。

 つまり、今回の発表により、キャシュカイとジュークの次期型がBEVのみとなり、ガソリン車とハイブリッド車は廃止されることが明らかとなったわけです。

 ただ、日産は、今後欧州に投入する新型車のすべてをBEVにすることを2023年9月に明らかにしており、今回の発表はその流れをうけてのものであるため、それ自体に大きな驚きはありません。

 今回の発表で最も注目すべきは、キャシュカイ、ジューク、そしてリーフの次期型がすでに日産が発表しているコンセプトモデルからインスピレーションを受けたものとなることが明言されたことです。

 そのコンセプトモデルが、ジャパンモビリティショー2023に出展された「ハイパーアーバン」と「ハイパーパンク」、そして2021年に発表された「チルアウト」の3台です。

 現時点では、キャシュカイ、ジューク、リーフのそれぞれが、どのコンセプトモデルと対応しているのかについては明らかにされていません。

 しかし、ハイパーアーバンとキャシュカイはその都会的なコンセプトが、ハイパーパンクとジュークはその前衛的なデザインというコンセプトが重なっていることから、それぞれを結びつけて考えることの妥当性は高そうです。

 そうすると、チルアウトが次期リーフを示唆するものになると考えられます。

 しかし、流麗なクロスオーバーSUV風のスタイリングを持つチルアウトと、2世代にわたってハッチバックスタイルを維持してきたリーフのイメージは重なりません。

 チルアウトはリーフの次期型を示唆するものではないと考えることもできます。

 しかし、ハイパーアーバンとハイパーパンクのどちらもハッチバックではないことから、いずれにせよこれまでのリーフのイメージからは外れています。

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次期型リーフはSUVとなることがほぼ確実か

 結論から言えば、リーフの次期型は、クロスオーバーSUV風のスタイルへと生まれ変わることがほぼ確実と考えられます。

 そして、やはりチルアウトが次期型リーフになると考えるのが妥当なようです。

 それぞれの現行モデルの発売時期を見ると、キャシュカイが2021年、ジュークが2019年、そしてリーフが2017年となっており、順当にいけばリーフが最も早くフルモデルチェンジを迎えることとなります。

 そうした視点でそれぞれのコンセプトモデルを見ると、ハイパーアーバンとハイパーパンクは市販モデルにはほど遠いデザインである一方、チルアウトはより現実的なデザインとなっていることがわかります。

 こうした点から、リーフの次期型がチルアウトからインスピレーションを受けたクロスオーバーSUVとなる可能性が濃厚であると言えそうです。

 近年では多くのモデルがクロスオーバーSUV化していることを考えると、リーフの次期型も大胆なスタイルチェンジが行われたとしても不思議ではありません。

 さらに、大型のバッテリーを搭載できることや高い居住性が得られることを考えると、BEVにとってクロスオーバーSUVが理想的なボディタイプであることも事実です。

 チルアウトは「アリア」と同じ「CMF-EV」と呼ばれるプラットフォームを採用しているものの、ボディサイズはアリアよりひと回り小さいことが明らかとなっています。

 また、そのフロントマスクを見ると、現行のリーフなどに見られる「Vモーショングリル」ではなく、アリアのような近未来感のあるデザインが新たに採用されています。

 一方、クロスオーバーSUV風のボディを採用しているチルアウトですが、全高は1600mm以下であると推測されます。

 もし、このサイズ感がリーフの次期型にも引き継がれるのであれば、実際の使い勝手は現行のリーフとそれほど大きく変わることはないかもしれません。

 世界初の量産型BEVとして世界に衝撃を与えてきたリーフですが、近年では強力なライバルが多く登場していることから、やや目立たない存在となってしまっています。

 ただ、現時点で明らかとなっていることはごくわずかとはいえ、今回の発表により、リーフの次期型が登場することは確実となりました。

 BEVのパイオニアであるリーフがどのように生まれ変わるのか、日本のみならず世界中のユーザーが注目しています。 

※ ※ ※

 日産は今回の発表のなかで「これらのモデルの名称、仕様、発売日などの詳細については、後日発表予定」としています。

 この言葉を文字通り受け止めるのであれば、キャシュカイやジューク、そしてリーフという既存の車名が引き継がれない可能性も考えられます。

 いずれにせよ、これらの次期型の詳細については、日産からのさらなる情報を待つ必要がありそうです。