新たな南北道路「環七~練馬駅~新大宮バイパス」実現へ進展中  “細道密集地帯”に変化 一部はすでに工事も

環七~練馬駅~環八~新大宮バイパスが一本で繋がります。

要町通りからは事業が進んでいるが

 練馬駅東側に、街を南北につらぬく新たな都市計画道路の整備計画があります。

 東西道路は、駅南側に目白通りが抜けています。しかし南北道路は駅周辺にクネクネとした短い2車線の「豊島園通り」や「マロニエ通り」があるくらいで、ほぼ生活道路ばかりです。

 ここに環七~環八~新大宮バイパスと主要道路を最短距離でつなぐのが「放射第35号線」です。パンク状態の環八・環七を補い、中長距離移動のクルマと生活利用のクルマを分離するための新たな南北軸として期待されています。

 この道路、全面完成までどこまでの進み具合なのでしょうか。まず、このうち北半分は「放射第36号線」と一体的に整備中で、「要町通り」の延長線上として地下鉄有楽町線の地上を抜け、小竹向原から新大宮バイパスまでが一気通貫となる予定です。氷川台~新大宮バイパスはほぼ完成形で、その手前も用地取得が少しずつ進んでいます。

 いっぽう、事業化すらしていないのが、冒頭に述べた南半分の「南北部分」です。早宮一丁目で「要町通り」から分岐し、環七は豊玉中二丁目付近で接続する予定です。

 要町通りに比べ遅れているとはいえ、東京都の「優先整備路線」に指定されており、真っ先に手がつけられる対象となっています。

 最新の検討状況が判明したのは2023年2月の都議会定例会。都の答弁で、この南北部分の進み具合は「事業化に向けて高低差処理や幅員構成、縦断線形、現道との取付け方法等の検討を進めています」とのことです。

 今後発表があるとすれば、完全体の「都市計画素案」ができましたというものと思われます。そこで地元説明会が開かれ、都市計画決定。環境アセスメントを経て、めでたく事業化を迎えるという段取りになります。