JR東海はこのほど、東海道新幹線「のぞみ」「ひかり」の全号車で実施している「車内ワゴン販売」を2023年10月31日をもって終了し、新しい形態のサービスを導入すると発表しました。

「駅周辺店舗の品揃えの充実」「飲食の車内への持ち込みの増加」「静粛な車内環境を求めるご意見」「将来にわたる労働力不足への対応」などを踏まえたもの。同社はホーム上などの自動販売機の拡充や駅における飲食の提供を強化するとともに、11月から導入する新車内サービスにより快適な車内空間の提供を目指すとしています。

グリーン車ではQRコードで「注文」

2023年11月からは、グリーン車利用者向けに2つのサービスを提供します。

1つは「東海道新幹線サポートコールサービス」。お尋ねごとやお困りごとが発生した際に、グリーン車の各座席に設置されたQRコードを読み込み、利用者自身のモバイル端末から乗務員の呼び出しができるようになります。

もう1つは「東海道新幹線モバイルオーダーサービス」です。同じくグリーン車の各座席に設置されたQRコードを読み込み、自身のモバイル端末から食事や飲み物を注文。パーサーが席まで直接届けてくれます(※「こだま」号を除く)。

JR東海東京広報室によれば、これまで「車内ワゴン販売」で扱っていた商品点数は50~60点。新しいモバイルオーダーサービスでは品数を絞り、現行の販売数の大部分を占めるものを中心とするラインナップにするとのことです。

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11号車「多目的室」でも乗務員呼び出しサービス

東海道新幹線の11号車には授乳などに利用できる「多目的室」が設けられています。11月からは、新たにこちらの扉に貼付したQRコードを読み込むことで、乗客自身のモバイル端末から乗務員を呼び出し、スペースをよりタイムリーに利用できるようにするということです。

「東海道新幹線サポートコールサービス」「東海道新幹線多目的室案内サービス」はヤマハの「おもてなしガイド powered by SoundUD」のインターホンサービスを、「東海道新幹線モバイルオーダーサービス」はセイコーソリューションズの「Linktoモバイルオーダー」を利用したサービスです。