低山小道具研究家のモリカツこと森勝さんに、アウトドアライフでは必携のボトルについて解説してもらった。
ちょっとした選び方のコツさえ掴めば、自分にぴったりのものが見つかるはずだ。

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森勝(もりまさる)さん
低山小道具研究家。愛称はモリカツ。子どもの頃は秘密基地造りと探検、文具や小道具に夢中だった。世界初や秘密という言葉に弱い。

■洗いやすさが意外なポイント

ボトル選びには、いくつかの基準がある。そのひとつめが、なんといっても携帯しやすい形状やサイズであること。

私は常に2本のボトルを持ち歩くようにしているのだが、このうち1本は、バックパックのサイドポケットから出し入れしやすい形状のものをチョイスする。

材質はステンレス製でもチタン製でも、プラスチック製でも、好みに合わせればいいだろう。
とにかく、山歩きの最中の水分補給が面倒な作業にならないものであることが重要だ。

そしてふたつめは、意外と思われるかもしれないが、洗いやすさなのだ。
わたしを含め、総じて日本人は清潔好きなので、使ったあときれいに洗えていない水筒は、次回の使用をためらってしまう。
そのためにも、選択の余地がある限り口が大きく洗いやすいタイプをおすすめする。

次にようやく、重さと丈夫さという基準がくる。
プラスチック製やソフトタイプは破損しやすいが、圧倒的に軽い。逆にステンレス製やチタン製は、重たいが丈夫だ。バックパックに収納しておく2本目のボトルは、この基準で選ぶことが多い。

■金属製水筒は収納のしやすさで選べ

サイドポケットに収納するボトルと同じように、細長い形状なら立てた状態でバックパックに収納できるのでおすすめだ。

その一方、太めで丈の短いボトルをチョイスするのもアリ。
金属製の頑丈なボディなら、荷物の底に寝かせた状態で収納しておくこともできる。
また、金属製は直火にかけて飲み物を温めることもでき、とくに秋から冬、春にかけては重宝する。

■魔法瓶タイプは保温力が決め手

二重構造で冷たい飲み物も温かい飲み物も飲み頃の温度を保ってくれる魔法瓶。
かつては内側がガラス製だったため衝撃に弱かったが、現在は内側がステンレス製のものが主流なので、破損の心配はほとんどない。

しかし、やはり二重構造なので他のボトルより重くなる。なお、どのタイプも保冷能力は同程度なので、差のでる保温能力で選ぶのがいい。

■プラスチック製はとにかく形状重視

サイドポケットに収納したり、保温カバーをつけてベルトに固定して持ち歩く、私の1本目のボトルがこれであることが多い。
とにかく頻繁な出し入れの負担にならない形状であることが重要で、軽量であることも大きなメリットのひとつに数えられる。

スリムな形状のものを選べば、バックパックを背負ったままで手軽にサイドポケットから出し入れできる。

■ソフトタイプは使用後の収納性が強み

金属やプラスチックのハードタイプは中身を飲み終わったあとも空の容器をそのままのサイズで持ち運ぶことになるが、ソフトタイプはくるくると丸めて小さく収納できるのが最大の利点。

しかし、液体が入った状態のときに形状が定まらず収納に苦労するのが難点だ。

■保温カバーがあれば凍らせた氷も持っていける

魔法瓶ではなく金属やプラスチック製のボトルと保温カバーを併用して重量軽減を狙うのもひとつの手。
さまざまなボトルの形状に対応したカラフルなカバーが市販されているので、自分の好みに合わせてドレスアップするのもいい。

■モリカツのこだわりボトルはコレだ!

もっとも推すのはKeithのチタンti3060、いわゆるGⅠタイプのボトルだ。
本体の外側に同じ形状の飯盒が重ねられており、これひとつで多用途に活用することができる便利モノなのである。

現在はボトルと飯盒、さらにボトルホルダーを加えた3点セットとして購入することができるが、ボトルホルダーはわたしの好みでMAXPEDITIONのものに交換している。

このタイプを選んだのは、程よく寸胴なのでバックパックに寝かせた状態で収納できるサイズであることも大きい。
これまでに挙げたボトルを選ぶ際の条件の多くに合致するモデルなのだ。

PHOTO/M-Shibata
出典/ガルヴィ2019年8月号

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