高速道の追い越し車線「居座り」何がダメ!? 実は「勘違い」しがちな高速道路の「原理原則」とは

左からの追い越しは「違反」! しかしそれを誘発する運転もまた「違反」の可能性も

 左車線からの追い越しを誘発してしまう理由の1つに、後ろから追い付いたクルマからは、特に追い越し車線走行のクルマの速度が遅いと感じてしまうことが挙げられます。

 先が詰まっていないことは後方から見ても確認できる状況で、追い越し車線にいつまでも留まる先行車のせいで流れが滞って見えてしまい、結果として左車線からの追い越しの状況を作ってしまうのです。

 事故防止のためにも、追い越し車線をいつまでもダラダラと走行し続けることなく、できるだけ早く走行車線に戻るように心がけなければなりません。

 また、渋滞中に時々見かける「路肩走行」も違反行為にあたります。道路交通法17条によると、高速道路の路肩とは道路の片側または両側にある、車道から外れた部分のことを指します。

 一般的に、路肩は高速道路の車道とは別に設けられ、車両の緊急停止や急病のための休憩、故障車両の待避、道路維持や災害対応などの目的で使用されるのです。

 ところが渋滞中、我慢できずに路肩を走行して前に進もうとするクルマがいるのも事実です。

 違反した場合の罰則は、違反点数2点、反則金は普通車9000円、大型車1万2000円、二輪車7000円と、左車線からの追い越しと同じく、重い罰則です。

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 高速道路はその名の通り、高い速度で走行する道路です。一般道と異なり、ちょっとしたことで大事故に繋がる可能性があります。

 なかでも追い越し車線は、前のクルマを追い越すときにだけ走行するものであり、走行し続けることは道路交通法違反なうえ、渋滞を引き起こす原因にもなります。

 また近年問題視されている「あおり運転」を誘発させる危険にもつながりかねません。速やかに走行車線に戻ることを心がけましょう。