紅葉の祖谷渓　パート2　小便小僧が見下ろす祖谷川

秘境にも紅葉の季節がやって来た。徳島県三好市の紅葉の名所「祖谷渓」。この谷はこの時期、色とりどりに紅葉した山々に囲まれ、見下ろす祖谷川の色と相まって、絵画のような美しさと名高い。

今回は、この祖谷渓を満喫するスポットを紹介する。

祖谷渓の曲がりくねった難所の多い道には、ビューポイントがいくつかある。

「ひの字渓谷」はその一つ。パノラマの渓谷の美しさが目の前に迫る。

祖谷渓谷はV字になった断崖絶壁だ。あちらこちらで、祖谷街道の開設工事の頃から残された岩が突き出たままになっている。

その岩々にも木々が生い茂り、日本画の様な風情のある姿を見せる。

祖谷渓を通る祖谷街道はカーブが多く道の幅も狭いが、車やバイクでのドライブやツーリングが趣味の人々に人気のコースでもある。

クラシックカーで訪れる方や、バイクでやって来たグループが楽しそうに記念写真を撮っている様子もよく見かける。

美しい景色を背景に自慢の愛車も良く映えて、まるでCMのようだ。

祖谷街道の難所、急カーブの連続する七曲には、この祖谷渓のハイライトの二つ目「小便小僧の像」がある。

かわいらしい少年が川へ向かって立小便をしている像だ。

像の立っている突き出た岩は川底から200m、その高さに手摺から下を覗くだけで足がすくむ人もいるだろう。

この像は徳島県の彫刻家、河崎良行氏によって1968年に制作された。

小便小僧の由来は、祖谷街道の工事の作業員やその子供達が度胸試しをしたというエピソードから。

川崎氏は、当時4歳だった息子をモデルにこの像を作り上げた。

像の持つ愛らしさは、父が息子を見つめるその愛情から来るものだろう。

小便小僧の像から3ｋｍほど進むと、展望台がある。

車を停めて階段を上ると、屋根のある休憩スペースと見晴らしの良いデッキにでる。ここでも渓谷を一望。

駐車スペースにはお手洗いもあるため、険しい山道の運転の休憩にもちょうどよい。

少し進むと、川側に「祖谷渓キャンプ村」がある。

展望台から「出合」までは4ｋｍほど。街道の入口には、祖谷川地蔵尊が鎮座している。

出合からは、県道32号線をそのまま行くと「祖谷口」へ。

県道145号線へ行くと湯治もできる松尾川温泉へ。

また、この地域には「黒沢湿原」もあり、組み合わせて観光するのもよいだろう。

三好市観光公式サイト　大歩危祖谷ナビ

https://miyoshi-tourism.jp/spot/iyakei-peeingboy/

祖谷渓キャンプ村

http://www.iyakei-camp.jp/

（取材・文・写真：ショーンラムジー）

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