いわゆる観光スポットだけじゃつまらない!をテーマに、以前、フランクフルトのマイン川沿い散歩をご提案しましたが、今回はその第2弾として、ぜひぶらっと訪ねてほしい街を紹介します。

それは、地元民に愛されているボーンハイム(Bornheim)。メインストリートにおしゃれカフェ、Bioショップ、洋服・雑貨屋さんなどなど、いろんなお楽しみが集結しています!

>>前回の記事「トランジットついで”だけなんてもったいない!在住者も納得のおすすめフランクフルト観光ルート」

目次

まるで住んでるみたいに街ぶらしよう
水曜日と土曜日は屋外マーケットが!
カフェやレストランが点在!どこにしようか迷っちゃう
文房具や雑貨、ファッションまで多彩なお店がズラリ
こんなにあるの?個性豊かなBIOショップたち
まとめ

まるで住んでるみたいに街ぶらしよう!

ドイツに来たばかりの頃、1人でどこで何をしたらいいかわからないとドイツ人に話すと、「ボーンハイムって知ってる?若い人が好きなお店が1つの通りに連なっていて、歩いてるだけで楽しいわよ」と教えてもらったのがこのエリア。刺激的な東京とは異なるけれど、たしかに若者が多く、活気があって、センスのいいお店が集まっていて、かつフランクフルトならではののんびり感も相まって、なんとも心地よい空気感を醸しだしているのです。

フランクフルトの中心、ハウプトヴァッヘ(Hauptwache)にほど近い(電車で約10分!)ボーンハイム ミッテ(Bornheim Mitte)駅から街ぶらしていきましょう。

駅を出たところがメインストリートであるベルガーシュトラーセ(Berger Str)。ここをゆるやかに南下し、ホーエンシュトラーセ(Höenstraße)駅を越えて、メリアンプラッツ(Merianplatz)駅まで歩きます。2駅ありますが、1km強と短い距離ですし、あちこちお店をのぞいていたりしていると、あっという間!また、少し横道に入ればすぐに住宅街なので、ちょこっと足を踏み入れれば、そこに住んでいるかのような雰囲気も味わえそう。



<ボーンハイム ミッテ駅から少し歩いたところ。正面のガラス張りの建物右手の道路を進みます>



<昔ながらの古い建物が建ち並ぶ。こぢんまりしたテラスに見事に配された植物も素敵!>



<小さな公園でもしっかり整備されていてきれい。若者の憩いの場にもなっています>



<ぱっと見、目をひく真っ赤なミニ三輪自動車。宣伝効果がバリバリありそう>

水曜日と土曜日は屋外マーケットが!

毎週水曜、土曜日、ボーンハイム ミッテ駅に降り立てば、ヴェルガーシュトラーセの一部が歩行者天国となり、そこへ屋外マーケット(Wochenmarkt/ヴォッヘンマルクト)が立っています。

お肉や魚、チーズ、野菜、果物、手作りオリーブ、生花や香辛料、紅茶、ハチミツ、パンなど、さまざまな屋台30軒前後がひしめきあっています。お肉屋さんが提供するソーセージの良い匂いがあたり一面に漂い、屋台前には行列が!本場のソーセージなどを外で気軽に味わえるのは、屋外マーケットの醍醐味。

カフェやレストランが点在!どこにしようか迷っちゃう

テラス席がある居心地のいいカフェをメインに、いろんな飲食店があるこの通り。

ランチタイムに包子(パオズ)も提供するバブルティー(タピオカティー)のお店「ME TEA」、カジュアルなコリアンダイニング「Sonamu」、1914年創業の老舗コーヒー専門店「Wacker’s Kaffee」、厳選されたワインやプロセッコ、シャンパンなどをグラスで気軽に味わえる「Villa Vinum」など、そのときの気分や用途にぴったりのお店が確実に見つかります。中でも、筆者が気になったお店はこちら。

1. カフェ カンテ(Cafe Kante)

ベルガーシュトラーセから横道に入った通りに佇む、ノスタルジックなカフェ。お店から出てきたお客さんが、私と目があった瞬間「ここのカフェ、すっごくいいわよ!」と太鼓判を押してくれたのが印象的。20年という歴史に裏付けられるクラシカルな趣で、提供されるケーキも昔ながらのドイツの定番がラインナップされています。ドイツの雰囲気に思いきり浸りたい人におすすめ。

2. ズッぺングリュン(Suppengrün)

メリアン・プラッツ駅を少し通り過ぎたところにあるスープ屋さん。地元のオーガニック野菜を使ったスープやキッシュ、サラダなどが、日替わりのスペシャルメニューとして提供されます。つい食べすぎてしまいがちな旅行中、新鮮野菜でお腹をいたわるのもいいですね。

3. プラウダータッセ(PLAUDERTASSE)

オリジナルのコーヒー豆を使って自家焙煎。人気のカプチーノは、エスプレッソの美味しさはもちろん、きめ細かなミルクフォームや美しいラテアートも魅力的! 濃厚なホットチョコレートはお子様も喜びそう。

文房具や雑貨、ファッションまで多彩なお店がズラリ

ドイツといえばの文房具、おしゃれな雑貨、見てるだけで夢が広がりそうなインテリア、ドイツ人の好きな傾向がわかるファッション、世界の希少なものを含めたチーズなど、多彩なお店が目をひきつけます。フランクフルトのあるヘッセン州の名物を、お菓子から小物、おもちゃ、Tシャツ、食品、お酒まで幅広く集めた「Hessen Shop」もあるから、ご当地おみやげもまとめてゲットできちゃいます。



<茶葉だけでなく、茶器やお茶のお供まで、お茶関連を勢揃いさせたお店「TEE & K」>



<包装紙やグリーティングカードなど紙モノのほか、万年筆やタンブラーなど高品質なギフトアイテムも扱う「das Papierhaus」>



<シ

シンプルかつ洗練されたデザインのカバンや靴などが並ぶ「mi.na」>



<店構えから超レトロな「Geschenk & Ballons」は、ラッピング、風船、キャンドル、小物などパーティーを彩るアイテムが満載。いい感じに郷愁感が漂う!>

こんなにあるの?個性豊かなBIOショップたち

この通りを歩いていて驚いたのが、Bioショップが多いこと。

1900年に前身となる店舗を初出店、厳正なる品質審査に合格した健康食品や自然食品、ハーブ類などを扱う「レフォルムハウス(Reformhaus)」をはじめ、Bioスーパーマーケットの「デンズ ビオマルクト(Denn’s BioMarkt)」「ベーシック(Basic)」などが、この短い区間に集まっています。このほか、1999年以来、職人技とオーガニック原料にこだわり続けるパンのお店「デニンガーズ ミューレンベッカライ(Denningers Mühlenbäckerei)」といった個人ショップもあり、このエリアの人々の健康意識の高さがうかがえます。



<ヨーロッパで最も厳しい(財)ドイツ・ノイホルム協会の品質審査に合格した製品のみを扱う「レフォルムハウス」。サプリメントやコスメ、天然繊維製品などの品揃えが◎>



<「デンズ ビオマルクト」は、2003年に誕生。新興ながら、現在は300を超える店舗数を持ち、ドイツ・オーストリア最大のオーガニックチェーンに台頭。女心くすぐる可愛らしいパッケージの品多し>



<1997年に創業した「ベーシック」はミュンヘンが拠点。EU法により有機ブランドと認定された製品のみを販売。お手頃プライスの独自ブランドも展開しています>



<「デニンガーズ ミューレンベッカライ」では地元原産のオーガニック原料のみを使用。毎晩職人たちが店内の製粉機で粉を挽き、朝まで丹精込めてパンを焼いています>

まとめ

ベルガーシュトラーセ一本で、街の雰囲気を含めていろんなお店を、こんなに満喫できるとは!コロナ禍でしばらく行くことができず、久々のボーンハイム散歩となったのですが、新旧入り混じったお店のラインナップが楽しく、感情揺さぶられまくりでした。観光スポットではないけれど、ドイツの魅力がぎゅっと凝縮したようなエリアに足を伸ばしてみてくださいね。

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