失敗してもやり直せばいい

実はデリカのボディには、そこそこの傷やへこみがありました。でもぼくはあえて直さずそのままにすることを選択。最初にキレイに鈑金してもらっても、すぐにガリガリやっちゃいそうな、そんな気がしていたからです汗

というのも全長5mオーバーのクルマを運転したことは過去に無かったし、そもそもアウトドアでガツガツ使えるクルマ、つまりは傷がついても気にしなくていいクルマ。そんな扱いにしたほうが気が楽だと考えたからです。

ちょっと擦ったからって、いちいち気にしてたらやりたいことは何も進みません。とまぁそんな感じで、まずは車内で寝転がれるスペースを確保するべく、フロア部分から手を加えることにしました。

汚れていた既存のフロアカーペットを剥がしたら、次にベンチシートを撤去。この時点で不足していたソケットレンチなどの工具も多く、注文して翌日には届けてくれるAmazonには何度歓喜したことか。
(年会費として4,900円払ってるけど、絶対にもとは取れてる思います)

カットした合板を床部分に並べ、その上には自宅のセルフリフォームの際に購入したクッションフロアシートが余っていたので、試しに敷いてみることに。ロールで売られているクッションフロアシートは、ハサミやカッターで簡単に切ったり曲げたりができるので、扱いやすい素材でオススメです。

この作業だけでもかなり「部屋感」が増し、車内が一気に華やいだ感じがしました。ベッドとなる部分には、シナ合板をクルマの内寸に合わせてカットしたものをそのままボンッ! ほんとにそんな感じで図面も描かず、その場の思いつきで全てを作り上げていったのですが、意外とうまくいくものです。

もちろん妥協がなかったかというと、そうではありませんが、もともとのプランに固執せず、「今、ここでできること」を重視して、柔軟に作業していくのも楽しかったりします。

だって失敗したらやり直せばいいんですから笑

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さぁ! いよいよノマド的VANLIFEの象徴、天井のDIY!

床とベッドが形になったことで、夢にまでみた憧れの「VANLIFE」への第一歩を踏み出したぼくは、キャンプはもちろんのこと、地方出店での長距離移動には家族も同行し、車中泊旅さながらの家族時間を過ごすこともできるようになりました。

改めて思い返してもこれは本当に楽しかった! なんというか、自分が仕上げたクルマを中心に、仕事と遊びが同時並行的に進んでいるような感覚?? んー、ちょっとうまく表現できませんが、生活の中にクルマというピースがピタッとはまったような、今までに無かった感覚があり、とにかく全てが充実していた旅だったように思います。

これまでは “飛車” に乗って前後左右に移動していただけでしたが、DIYを通して、“龍”に成ったわけです。そんな旅から戻り、時間が出来たタイミングでいよいよ天井のウッド化にも着手しました。

そうです。なんと言ってもこれがやりたかったんです! ぼくは!

海外の写真を眺めていても目に入るのは木材を使ってカスタムされた内装や天井ばかり。VANLIFE = ウッド といっても良いくらい、切っても切れない関係だと思います。

手に入りやすく、かつ加工もしやすい素材ということもあるかもしれませんが、木の持つ温かな空気感は、移動しながら生活するというノマド的VANLIFEの象徴なんじゃないかとも思います。

なので当然、天井はウッド仕様にするとクルマを購入する前から決めていました。肝心な木材はというと、近所のホームセンターで10枚束1,200円くらいで売られていた安い野地板を選び、無塗装でラフな印象のまま使用しました。

一般的には羽目板を使って住宅の壁面の様に綺麗に仕上げるパターンが多いと思いますが、それだと収まりが良すぎる気がして、自分のバンに落とし込んで考えると面白みがないよなぁ。と、変なひねくれ精神が顔をのぞかせたわけです。

湿気や乾燥で伸びたり縮んだり反ったり捻れたり。そんな「あるがままの自然な姿」を見せてくれる木材がいいじゃないかと、それはそれは安い野地板をチョイスしたわけですが、完成形を見た妻からは「温泉のサウナ室みたい」と一蹴されてしまいました爆