アウトドアブームにともない、注目度を高めるキャンピングカー。ベッドにエアコン、冷蔵庫など、快適なパーソナルスペースをどこでも展開できることが魅力であり、キャンプ以外にもさまざまな利用シーンが考えられます。

「防災」や「車中泊旅行」といった用途も知られるようになったキャンピングカーですが、購入者のなかには「ちょっと変わった用途」に使っているケースもあるようです。

今回はキャンピングカービルダーの販売担当者に、「キャンプ以外の用途」について話を聞きました。

「移動式オフィス」はもはやスタンダード

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まず挙げられるのが、「仕事場」としての使い方です。コロナ禍におけるテレワークの普及とともに、簡易オフィスとしての用途が多くなっていると担当者は語ります。

「キャンプ利用を主な目的として購入された方でも、テレワークが進んでから、移動式オフィスのような形で使っているという話は聞きますね。簡易的なワーケーションといいますか、『自然に包まれながら仕事ができて気分がいい』という声も寄せられます」

購入時に求めるポイントとしても、「電源供給」を重視するユーザーが増えているのだとか。これには防災面も大きく関わっていると考えられますが、今やキャンピングカーの「オフィス利用」はスタンダードな用途といえるのかもしれません。

「あとは、ご家族がいる方だと、Web会議をキャンピングカーの車内でやるケースもあるようです。家にいるとお子様の声が入ってしまったりするけど、外に出て場所を借りるほどでもない、という場合に便利みたいですね。

普通の車だと、やはり相手方に車内であることが伝わってしまいますが、キャンピングカーであれば一見わからない、というのもメリットなのかもしれません」

たしかに、カメラ越しの画面ではキャンピングカーと普通の部屋を区別するのは難しいかもしれません。こうした細かい配慮にも応えてくれる点に、キャンピングカーの魅力を見て取ることもできるでしょう。

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家族と「ほどよい距離感」を作れる?

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さらに、キャンピングカーは「家族と離れる場」としても活用されているようです。

「キャンピングカーを買った方から、『家族と離れる時間を作れるのがありがたい』という声が届くこともありますね。たとえば飲み会で帰りが遅くなったとき、家の中に入ると物音をたててしまうから、キャンピングカーで眠って翌朝家に入るというお客様もいました」

いわゆる「離れ」のような空間があることで、互いの生活リズムやプライバシーに配慮しやすくなるのは大きなメリットかもしれません。

家族でのお出かけを充実させてくれるキャンピングカーですが、旅行中に「ほどよい距離感」を保つことにも役立っているそう。

「お子さんが中学生とか高校生とかになると、家族みんなで旅行する機会も少なくなると思うんですが、お子さんが気乗りしない状態でもキャンピングカーは役立つみたいですね。

たとえばお子様の年齢が離れていて、下の子が遊園地に行きたがっているけど、上の子は行きたがらないという状況で、上の子だけ車でゲームをしながら待っている、といった使い方をしているお客様もいました」

旅行中、すべてのイベントを全員で楽しむことが難しい状況もあるでしょう。メンバーの体調が優れなかったり、なんとなく気乗りしなかったりといったケースでも、柔軟に対応できることがキャンピングカーの強みになっているようです。

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