”伝説の大鶴”に乗って… JALのCAが考えたテーマパーク的遊覧飛行とは 「ワンピース」愛が結実

「ありったけの夢がかきあつまった」フライトでした。

JALの767が「伝説の大鶴」に

 JAL(日本航空)が2022年7月30日、とある一風変わった遊覧チャーターフライトを実施しました。同社のCA(客室乗務員)が中心となって企画された、人気アニメ『ワンピース(ONE PIECE)』とコラボしたテーマパーク感のある遊覧フライト、「ワノ国フライト~伝説の大鶴と空の冒険~」です。

「うひょー!なんだ、このでっけえ鳥!一体何人乗ってんだ?もしかして、お前らもコイツに乗って空まで飛ぶのか?じゃあ俺たちと一緒に冒険しよう!」――これは、遊覧チャーターで同アニメの主人公、モンキー・D・ルフィの声で発せられた機内アナウンスの一例です。ここでの”鳥”はJAL機を、”お前ら”は乗客を示します。

 今回の遊覧チャーターは、「ワンピース」の主要キャラクターである「麦わらの一味」が乗客とともに、「伝説の大鶴」に扮したJAL機に乗って旅をするというテーマ。「伝説の大鶴」としてこの便を担当したのは、199席を配するボーイング767-300ER国際線仕様機「JA620J」。この便には154名の乗客が乗り込みました。搭乗証明書に描かれたイラストは特注のもので、JAL機をデフォルメしたような、大きな鶴のキャラクターも描かれています。

 機内の座席にあるヘッドレストカバーは、この日のための「ワンピース」仕様のものに。客室を隔てる壁には、同アニメにまつわる飾りが施されていました。

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「ワンピース」チャーターの機内の様子とは

 フライト中は成田発着で、およそ3時間実施されました。機内では、先述のとおり「麦わらの一味」による特別なアナウンスが流れ、それ以外の時間も同アニメのテーマ曲などが流れます。機内には通常制服のCAのほか、着物を着用したCAも旅客を出迎え。これは「”ワノ国”の世界観をイメージしたもの」とのことです。

 機内食はこのチャーター限定で開発された、同アニメの世界観に合わせた”サンジ監修”スペシャルメニューが提供。同アニメの知識を問うクイズ大会も実施されています。

 企画担当者であるCAは、JALの社内ベンチャーチーム「W-PIT」に所属。「人生の教科書」というほどの同アニメのファンだそうで、「JALと『ワンピース』との親和性を感じ、この企画を作らせていただきました。旅の楽しさであったり、仲間の絆、自分の意志で動く大切さなどを、JALの力を通じて”ワノ国”の世界観を表現できればと思いました」とコメント。企画は2年をかけ実現したとのことです。