33：天山遯(てんざんとん)の意味と解釈【易占い】

易占いの天山遯(てんざんとん)ってどういう意味？

占いにおいてどう解釈したらいいの？

このページでは易占いの全六十四卦のなかの「天山遯」の意味や解釈の仕方を、占う内容別に解説します。

また、「天山遯」のそれぞれの外卦（上爻 五爻 四爻）や内卦（三爻 二爻 初爻）についても説明します。

天山遯とは？基本の意味と解釈

すべてのものが、自分の手元を離れる時。捨て身の強行突破もうまくいかない時なので、おとなしくしていましょう。

ただ、高齢の方や大きな成果を出した政治家、芸能・遊興関係の仕事の方には、ビジネスチャンスといえる時です。

では、この卦が恋愛や気になる人の気持ちを占った時に出たら、どう解釈するか？解説しましょう。

恋愛の読み方

相手から、フェードアウトされそうな気配。ただ、相手の気持ちをつなぎとめようと思っても、うまくいく可能性は低いでしょう。

何かするほど、相手との溝が深くなる可能性が高いからです。冷却期間を置きましょう。

シングルの方は、焦らないで。今は迷いが大きいはず。無理して動くより、好機を待って動くのがおすすめです。

相手の気持ちの読み方

相手の方が、1人芝居をしているような状態。「多忙すぎて、自分が置いてけぼりにされるのでは？」等と、取り越し苦労をしているかもしれません。

ただ、今はあなたがどんなに「大丈夫」と伝えても、キリがない時。次の取り越し苦労を思いつかれてしまうでしょう。

相手の方のことが好きならば、静かに待つのがおすすめです。

天山遯の外卦

1つの卦は、6つの実線ないし破線で構成されます。１つの線を爻と呼び、1本1本に意味があるのが特徴です。

そのうち上3本が外卦。下から順に四爻、五爻と、上爻と呼びます。それぞれの爻の意味を解説しましょう。

上爻

今自分がいる環境は、自分をつぶすものでしかない。付き合っている人は、自分を食い物にする存在でしかない。

そんな、自分にとってあまり嬉しくない状況や人を、冷静に見極めて行動できる時です。

しかも、自分の体力や知力、精神力はあまり奪われていないはず。ベストタイミングで、新天地を手にできる可能性が高いのです。

五爻

誰よりも高潔な振る舞いをもって、その場を去ることができる時。

ただ、その動機が倫理に沿ったものかどうか？というところは、自分で見直す必要があります。邪心や、損得勘定で立ち去ると、後々あまりよくない影響がありそうです。

必要、または最適な「さよなら」であれば、告げた後に状況は少しずつ改善してくるでしょう。

四爻

「これはダメだ」と、明確に悟っているのではないでしょうか？残念に思う気持ちはあっても、離れることを決断しているはずです。

世間体を気にしたり、実力不足を自分で責めたりしているかもしれませんが、それほど気に病む必要はないはず。

役に立たないものや状況、人に固執するより、ずっと賢明な判断を下している時です。

天山遯の内卦

1つの卦のうち、上3本の爻は外卦と呼びました。対して下3本の爻を内卦と呼びます。呼び方は下から順に、初爻、二爻、三爻です。

もちろん、それぞれの爻に意味が存在しています。こちらも爻ごとに解説しましょう。

三爻

こちらを立てれば、あちらが立たず。両方を立てたいのにな、と悩んでいるのではないでしょうか？

でも今はこれ以上進まないこと、規模を小さくすることに専心したい時。そのためには、切り落とさなければならない部分、立てられない人も存在します。

悔しいところではありますが、情を挟んだ判断に流されないようにしましょう。

二爻

危険はあるし、決して居心地はいいわけではないでしょう。でも、今すべきことが分かっているから、逃げはしない。そんな風に、覚悟を決めている時です。

周りから見れば、とても泥臭い作業なのに収穫が少ない、損な役回りと見えそう。

でも、やっておかなければならないと知っているから、続ける。そんな潔さを持っています。

初爻

攻めるタイミングも大切ですが、引くタイミングも大事。今は、引くタイミングを逸してしまい、絶体絶命のところにいる状態です。

今から逃げ道を探しても、すべて塞がれています。もちろん、攻めるのは自殺行為といえるでしょう。

その場で、身を隠すのが1番。間違っても、ヤケで行動を起こすことはしないようにしましょう。