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イスラエル、アラブ遊牧民ベドウィンの集落を破壊

時事通信ニュース




【ネゲブ砂漠(イスラエル)AFP=時事】イスラエル当局は8日、南部ネゲブ砂漠でアラブ遊牧民ベドウィンの住宅48棟を破壊した。AFP特派員が伝えた。極右イタマル・ベングビール国家治安相は、ベドウィンの住宅は「違法建築物」だと主張している。≪写真は、イスラエル南部ネゲブ砂漠で、アラブ遊牧民ベドウィンの集落ワディハリルを破壊する治安部隊≫
ネゲブ砂漠の集落ワディハリルにブルドーザーが現れて次々に住宅を破壊し、住民たちは激怒している。
住民の一人、スレイマン・アブ・アサさんは「ここには500人以上が住んでいる。子どもや女性には他に行くところがない」「家を壊され、行き場をなくして困っている」と訴えた。
さらに「こんな仕打ちを受けるいわれはない。われわれは何年もの間、公正な解決を望んできたが、国家(イスラエル)はわれわれの選択肢をすべて妨害してきた」と怒りをあらわにした。
イスラエル政府は、ワディハリルに建てられた住宅を違法とみなしている。
ベングビール国家治安相は8日、インターネットへの投稿でこの点を強調し、ワディハリルの住宅は「違法建築物」であり、「ネゲブ(砂漠)で法を犯す者」に対する警告だと主張。
政府当局への異議は認められないことを示す「重要な一歩」であり、「土地を占拠し、そこに別の現実を築こうとする者たちと警察は闘う」と強調した。
1948年のイスラエル建国以前、ネゲブ砂漠には約9万2000人のベドウィンが住んでいた。だが、アラブ系少数民族擁護団体アダラーによれば、イスラエル建国を受けて勃発した同年の第1次中東戦争後、国内に残ったベドウィンはわずか1万1000人だった。
ベドウィンの多くは都市部への移住を拒否し、以来、イスラエル社会で困難に直面し続けている。
アダラーによれば、イスラエル国内のベドウィンは現在約30万人で、半数が都市部に、残る半数が政府に認められていない集落に住んでいる。
アラブ系イスラエル人の活動家は、政府は「(ベドウィンの)市民が建築許可を得ることを許さず、そして許可がないという口実で彼らの家を取り壊す」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】
 
   

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