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『涙の女王』キム・スヒョン&キム・ジウォンが再び夫婦に 『愛の不時着』超える有終の美

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『涙の女王』(写真はtvN公式サイトより)

 4月28日に最終回を迎えた、夫婦の愛を描いたメガヒットドラマ『涙の女王』は、韓国本国での視聴率が『愛の不時着』を超えて、tvN歴代視聴率1位の王座についた。

参考:『涙の女王』キム・スヒョンが3度目の旋風を起こす 手術の“代償”に戸惑うヘインとヒョヌ

 『涙の女王』でW主演を果たしたキム・スヒョンとキム・ジウォンという人気俳優が夫婦役でみせた、韓国ドラマ史に残る最高のケミストリーと、名俳優を揃えたキャスティングに、脚本家パク・ジウン、キム・ヒウォン監督、チャン・ヨンウ監督のシナジー(相乗効果)が制作陣の予想を遥かに上回るメガヒットとなる名作を生みだした。

 本作は、結婚3年目を迎えた倦怠期の夫婦に起きた危機による、愛の再燃と奇跡を描いたロマンティックコメディだ。キム・スヒョンは、田舎のスーパーマーケットの王子で弁護士のペク・ヒョヌを圧巻の演技力で演じて、視聴者の涙を誘い、魅了することに成功した。キム・ジウォンは、クイーンズグループ財閥3世のデパートの女王ホン・ヘインとして、生来の勝気さと素直になれない不器用さを持つ美貌の女王を、華麗かつラブリーに演じ、ハマり役として視聴者から愛された。

 共に、“人生キャラクター”となったヒョヌとヘインを生み出した、キム・スヒョンとキム・ジウォンの名演技が本作にメガヒットをもたらしたのは周知の事実だろう。ヒョヌとヘイン夫婦の愛の行方を世界中の視聴者が見守っていたことは、Netflixグローバルランキングに常に上位入りをしていたことからもわかる。本稿では、賛否両論の大反響を巻き起こした第15話と最終話となる第16話を中心にご紹介したい。(以下、ネタバレあり)

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 手術を受けるヘインは、麻酔を受け意識がなくなる直前まで「ペク・ヒョヌ」と繰り返し、ヒョヌを忘れないように「その名前を忘れないで」と自分に言い聞かせる。ヘインを待つヒョヌは、ウンソン(パク・ソンフン)の陰謀により殺人の疑いで逮捕されてしまう。ヒョヌが警察に連行されたあとにウンソンが姿を現し、落ちていたヘインのノートを拾い読み進める。ウンソンは、ヘインがノートに書いたふたりの軌跡を読み、顔を歪めてノートを焼却炉に投げ入れる。記憶のないヘインにユンソンは、自分が婚約者だと信じ込ませて、ヒョヌは元夫でストーカーであると告げ、さらに家族との仲を裂こうとする。とにかくウンソン憎しの展開となった。

 ヘインは、ウンソンから聞かされた元夫ペク・ヒョヌの非道な行いを聞き、ヒョヌに一目会おうと収監中のヒョヌの元を訪れる。ヘインの元に現れたヒョヌを見て、心揺らぎ胸が痛くなるヘイン。ヒョヌは、友人ヤンギ(ムン・テユ)ら弁護士軍団の活躍により、無罪となり釈放され、龍頭里の実家に帰る。そんなヒョヌを尾行するヘインは、自分の家族と仲良くするヒョヌの姿や、ヒョヌの好きなものをメモしたりと彼のことを気にかける。

 一方のヒョヌは、自分を忘れてウンソンの言うことを信じているヘインに、ウンソンを疑えと忠告する。記憶をなくしたヘインだが、心と体は正直であり、ヒョヌを想う気持ちがサインとして現れる。そんなヘインの様子を見たウンソンは、ヒョヌを殺そうとする。

 物語の最大のクライマックスとなる、ウンソンとヒョヌの対決は、一方的なウンソンの攻撃となるも、ヒョヌの強靭な肉体と精神力とヘインへの愛に軍配が上がり、ウンソンは哀れな最期となってしまう。母であるモ・スリ(イ・ミスク)に捨てられたウンソンは、そこからずっと母の愛を求めて、母が迎えに来てくれる日を待っていた。幼い頃の憂いを含んだウンソンの悲しい眼が、母を求めて追いすがる悲しく哀れで不憫な姿が強烈なインパクトを残し、ウンソンという悲劇のヴィランに同情を禁じ得ない。ウンソンの人生はあんまりではないかと、やるせない気持ちになってしまった視聴者も多いのではないだろうか。母であるモ・スリは、哀れな我が子に何を思うのか。涙を流すも、すぐにウンソンの株や資金を自分のものにする姿は、金に憑りつかれた亡者としか言いようがない。

 スチョル(クァク・ドンヨン)の妻ダヘ(イ・ジュビン)らの活躍により、ヒョヌとヘインは乗っ取られたクイーンズグループをモ・スリから取り返すことに成功し、諸悪の根源であるモ・スリは刑務所送りとなった。

 クイーンズグループは、創業者一族が返り咲き、ヘインの伯父ボンソク(パク・ユニ)が会長となり、ヘインはクイーンズデパートの女王に戻った。病を経験し、成長したヘインは以前の冷たく高慢な経営から、思いやりのある経営者へと変貌を遂げた。そして、ヒョヌとヘインの家族たちにも平和な時間が訪れた。

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