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アタック妨害のボッタスに3グリッド降格ペナルティ。メルセデスの安全違反は罰則なしも、改善提言

motorsport.com 日本版

アタック妨害のボッタスに3グリッド降格ペナルティ。メルセデスの安全違反は罰則なしも、改善提言(C)motorsport.com 日本版
 ザウバーのバルテリ・ボッタスは、F1マイアミGPのスプリント予選を18番手で終えたが、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)のアタックを妨害したとして、3グリッド降格ペナルティを科され、最後尾20番手からスプリントレースに臨むことになった。

 スプリント予選SQ1残り4分のところで、ボッタスはフライングラップを終えてゆっくりとターン1に進入。しかしその後ろからは、アタックを開始したピアストリが迫っていた。

 両ドライバーが回避行動をとったことでクラッシュは免れたが、スチュワードはザウバーが「77号車のドライバー(ボッタス)に81号車(ピアストリ)がファストラップ中で接近していることを警告していなかった」と判断した。

「これは明らかにチームのミスであり、インシデントに大きく影響した。そして77号車はレーシングラインをゆっくり走行していたため、このような事態を招いた」

 それでもスチュワードは、F1競技規則33.4条に「不必要に他のドライバーの妨げになるようなポジションを取らないようにする第一の責任はドライバーにある」としていることから、ボッタスにグリッド降格処分を下した。

 注目すべきは、ボッタスが今週末から新しいレースエンジニアと組んでいるということだ。ボッタス曰く、ザウバーが”突然の交代”を命じたという。

 また、スプリント予選ではメルセデスも審議対象となっていた。SQ2の終了間際にルイス・ハミルトン車のフロントウイングのフラップ角度調整が行なわれた際、メルセデスのメカニックがヘルメットを着用していなかったのだ。

 これは競技規則34.13条に違反する行為であり、『予選、スプリント予選、スプリントセッション、決勝のピットストップの際にピットレーンでマシンの作業を行うすべてのチーム関係者は、要件を満たすか、それ以上のヘルメットを着用しなければならない』と定められている。

 また、「適切な目の保護具の使用が義務付けられている」とも記されている。

 しかし スチュワードはメルセデスに制裁を科さないことを選択した。

 FIAの公式発表によると、「(レースコントロールから報告を受けて)この違反行為に関するチームの行為を調査していたところ、他の多くのチームがセッション中にヘルメットを着用せず、あるいは目の保護具を着用せずに、ピットストップ位置内またはその近くで同様の作業を行なっていたことが判明した」ためだという。

「確かに、(例えば、マシンに触れたり、マシンをジャッキアップしたり)ピットストップ位置でマシンに手を加えていた者も34.13条に違反していただろう」

「ピットストップ位置の少し外側にいた者は、上記の条文に違反していないかもしれないが、(このルールの目的であろう)安全性の観点から、両者の区別は我々には明らかではなかった」

「さらにピットストップ位置内でクルマをジャッキアップしてブレーキを冷却するためにブロアーを使用し、クルマをガレージに戻すことは、確立された慣行となっているようだ」

「これも厳密に言えば上記のレギュレーションに違反する可能性がある」

「このような状況において、全チームまたはほぼ全チームが何らかの形でこの規定に違反している可能性があるにもかかわらず、1チームにペナルティを科すことは有益ではない」

「それ故、我々はそれ以上の措置をしなかった」

 その後、スチュワードはFIAに対し、”予選/スプリント予選における現行の慣行、あるいはレギュレーションそのものに変更を加える必要があるかどうかを検討する”よう要請した。

 またSQ1とSQ2でアウトラップをゆっくり走りすぎたとして調査されたドライバーたちは制裁を免れている。
 
   

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