先日、レッドブルは長年チームに在籍し活躍してきた伝説的なF1デザイナー、エイドリアン・ニューウェイが離脱することを発表した。
フェラーリとアストンマーティンがニューウェイ獲得に乗り出していることが分かっているが、セルジオ・ペレス(レッドブル)はニューウェイがどのチームに移籍したとしても、様々な分野で迅速かつ積極的に意見を述べ、影響を与えるだろうと確信している。
ペレスはマイアミGPの木曜会見で、次のように語った。
「エイドリアンは、彼の経験によってレッドブルの哲学に多くの貢献をしてきた。だから、彼がどこに行こうが、何をしようが、即座に影響を与えるだろうね」
「彼はとてもクレバーで、ハードワーカーだ。エイドリアンと一緒に仕事をすると、彼はデザイナー以上の存在で、戦略やセットアップにまで影響を与えることができる」
「レースウイークエンドに彼がいるのは素晴らしいことだ。彼はとても強い個性の持ち主で、どこに行ってもすぐに影響を与える。でもそれは、彼が周りにいることを求めた人々のグループ全体の影響でもある」
ペレスはニューウェイのレッドブル退団が間近に迫っていることに落胆しながらも、それでもレッドブルがF1の先頭を走る力を維持できる組織であると確信している。
「いうまでもなく理想的なことではないよね。特に僕たちのチームや組織に多大な貢献をしてくれたエイドリアンのような人物がチームを離れるのはね。彼は僕のとても良い友人でもあるんだ」
「でも結局のところ、20年もレッドブルで過ごせば、人生にはそういう時期もある。彼はおそらく他のことをやりたがっていると思うし、それはフェアなことだ」
「僕はレッドブルは素晴らしい位置にいると思うし、とても強力な組織がある。空力部門全体がとても強力で、将来が楽しみなんだ」
「こういうビッグチームでは、ビッグネームが去っても常に存在し続ける。組織全体やクリスチャン(ホーナー代表)は、次の世代のために素晴らしい仕事をしてきたと思う」
ペレスは、ニューウェイの離脱がさらなるレッドブルの弱体化に繋がることはないと確信している。
今年、レッドブルの主要経営陣数人の将来がスポットライトを浴びてきたが、なかでもホーナーのチーム代表としての立場は、女性従業員との不適切な行為に関する疑惑に関する調査で最も厳しく追求された。
調査の結果、潔白であるとの結論に達し、ホーナー代表はその立場を維持している。一方、モータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、サウジアラビアGPの週末に自身の立場が脅かされていると語ったが、レッドブルCEOであるオリバー・ミンツラフとの話し合いの結果、そのポストにとどまっている。
レッドブルを去るチームメンバーが増えることを心配しているかと尋ねられたペレスは、「そうは思わない」と答えた。
「みんなチームのために全力を尽くしていると思うし、僕たちは再び素晴らしいシーズンを送っている」
「このような動きがあって、メンバーがいなくなるのは普通のことだと思う。でもレッドブルの組織は本当に強いままだと思うし、この件でそれ以上の変化はないと考えている」
ペレス、レッドブル離脱のニューウェイは「どのチームでもすぐに良い影響を及ぼすはず」
2024年5月5日