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SixTONES、バンド編成との相性の良さ ドームツアーで強化されたライブの醍醐味

Real Sound

SixTONES

 SixTONESの初の4大ドームツアー『SixTONES LIVE TOUR 2024「VVS」』が4月22日の東京ドーム公演をもって幕を閉じた。SixTONESのメンバー6人による歌唱やダンスのパフォーマンスを筆頭に、会場中央に設置されたグルーブ初の360度センターステージ、外周をまわったド派手なデコトラに、メンバーが命名した中央のセンターステージから6方向に伸びたアームの先端に設置された「ロックレーン」で上段のファンにもくまなく熱量を届けた。楽曲の世界観に沿い天井まで駆使した照明などドーム公演ならではのダイナミックな演出もさることながら、今回、初の生バンドによる演奏もまたSixTONESのステージを大いに盛り上げていた。

(関連:【ライブ写真あり】SixTONES、360度ステージに込められた音楽に懸ける6人の魂 VVS級のバイブス放った東京ドーム公演

 今回のツアーは、2月17日の京セラドーム大阪を皮切りに、福岡PayPayドーム、バンテリンドーム ナゴヤ、そしてラストは4月20日から3日間東京ドームで行われた。このツアーに帯同したバンドメンバーは、有賀教平(Gt)、佐々木秀尚(Gt)、櫻井陸来(Ba)、髭白健(Dr)、岸田勇気(Key)の5人。それぞれのSNSでは、バンドメンバーでの食事会の様子や、ツアー完走の際にはSixTONESメンバーとの集合ショットを投稿。一様に最高のライブであったことを綴り、言葉のみならずその表情からもSixTONESライブの充実ぶりが伝わってきた。

 ステージでは、SixTONESのメンバーが演奏する彼らの元に寄り、微笑みながらパフォーマンスしたり言葉を交わしたりする場面も見られるなど、演奏に限らず双方のメンバーとの相性の良さは明らかだった。そしてバンドメンバーが奏でる音も、まるで音符が喜びでバウンドするかのような、心が踊る、弾みのある音の印象を受けた。昨年のライブからさらに気迫に満ちたSixTONESのパフォーマンスを、厚みと深みのある音で支えるかのように溶け合ってオーディエンスの胸を揺さぶった。今回のライブが只ならぬ高揚感を生み出した一つには、やはりバンドの生演奏は欠かせなかったと思う。360度のセンターステージにはバンドメンバーが位置し、回転式のリフターはターンテーブルのよう。ここからSixTONESの音楽がとめどなく湧き出してくる泉のような、象徴的な場所にも見えた。

 例えば、ジュニア時代から歌ってきた「Rollin’」も、デビュー前からカッコよく響いていたが、今回は2曲目にラインナップ。懐かしい曲として消費されることなく、バンド演奏によって重厚感に溢れ、また新たな魅力を感じた。そして、笑いに溢れたMCからクールダウンするかように、アコースティックVer.で披露した「Call me」「マスカラ」もまた音源とは違った雰囲気に。いつかバンドと共に!と願っていた楽曲もあれば、アレンジを通して新たな発見をもたらしてくれるなど、バンド演奏によって一つの楽曲を様々な角度から楽しめる、SixTONESらしい、SixTONESならではのステージだった。

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 音楽を愛するSixTONESに負けないくらいの、高い熱量のバンド演奏。それに呼応するように大きく波打つペンライトの海。これぞライブの醍醐味と心酔すると同時に、ライブのスタイルとしての美しさを感じた。

 今回の公演は事務所の先輩・後輩はもちろん、京本大我が好んで聞いていたマキシマムザホルモンのナヲをはじめ、多くの著名人が訪れていることをそれぞれのSNSで公表している。この本格的なサウンドをはじめとした評判は事務所の内外に響いているはずだ。

 様々な技術が高まっていくことの喜びがある一方で、やはり生身の人間がその時その場に立ち、関わる人たちと心を通わせ、本気でぶつかった時に生み出されるエネルギーは計り知れないと、本公演を通して改めて感じた。早くもライブ映像の発売が待ち遠しいところではあるが、5月1日はSixTONESの結成日だ。10年目に突入する6つの音色。これからさらに磨かれ、輝きを増していくことだろう。

(文=柚月裕実)

 
   

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