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記念撮影のために無理やり子グマを捕まえた人々 「無責任すぎる」と非難殺到(米)

Techinsight

米ノースカロライナ州で今月16日、野生の子グマを捕まえて記念撮影をする人々の姿を捉えた動画がネット上で拡散され、非難の声が相次いでいる。通報を受けて専門団体が現場に向かうと、怯えて震えている1頭の子グマを発見した。子グマは保護されたが、人々の無責任な行動には「逮捕して罰金を科すべき」などと非難の声が集まっている。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。

話題の動画は、米ノースカロライナ州バンコム郡アッシュビルにある「ベリントン・ビレッジ・アパートメント」の一画で撮影された。その映像には、背の低い木の上にいた子グマ数頭を見つけた人々が、取り囲むように集まり、無理やり捕まえようとする様子が映っている。

1人の女性が子グマを捕まえて抱きかかえると、カメラの前でポーズを撮って記念撮影を始めた。その間にも、他の人々がもう1頭の子グマを捕まえようとしている。写真を撮り終えても女性は子グマを抱き続けていたが突然、叫ぶような声があがった。撮影者は「子グマを落としたの!?」と驚きの声をあげており、女性は子グマに噛みつかれて抱いていた子グマを地面に落としてしまったようだ。

その後、子グマは懸命に走り、フェンスを登って逃げようとしている。しかし、子グマを抱いていた女性がしつこく子グマを追いかけており、撮影者が「オーマイガー。走っているよ。なんて可哀そうなの」と話す声が聞こえる。

撮影者らがこの一件をバンコム郡保安官事務所に通報し、ノースカロライナ州野生動物保護団体「North Carolina Wildlife Resources Commission(以下、NCWRC)」に所属する生物学者アシュリー・ホッブスさん(Ashley Hobbs)が現場を訪れた。

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アシュリーさんによると、この時期に母グマが子グマを木の上に放置しているのは珍しいという。現場では1頭の子グマしか見つからず、濡れて寒そうにしていたため、1頭だけで長時間放置されていたのではないかと考えられている。母グマから離れて1頭だけでいるときにこのような目に遭い、「子グマは元気がなく、怯えていました。恐らく子グマにとってはトラウマのような経験になったと思います」とアシュリーさんは子グマの状況を心配した。子グマがこのような状態になったのは、不必要かつ無責任な接触が原因であると推測されている。

ノースカロライナ州では、アメリカグマの捕獲や飼育は違法とされている。アシュリーさんはビデオに映っていた住人を特定することができたそうで、現場で彼らと対面して、子グマが母グマから引き離されること、特にあのように木から引き離されることがいかに無責任で、命にかかわる可能性があったことを説明したという。

NCWRCの広報担当者アンナ・ガーニーさん(Anna Gurney)が公表したところによると、今回の人々はすぐに子グマを解放したことから、告発はしないことになったそうだ。

保護された子グマは野生動物用のリハビリ施設へ運ばれ、半年後を目安に野生へ帰されることになった。アシュリーさんらは現場で他の子グマを捜したものの、見つけることができなかったという。NCWRCでマウンテン・オペレーション・スーパーバイザーを務めるジェームス・トンバーリンさん(James Tomberlin)は、「この幼さでは1頭だけで生きていくことが難しいので、無事に母グマと再会できているといいのですが」と話した。

今回の動画を見た人々からは、「この人たちを逮捕して罰金を科すべきだよ」「野生動物を苦しめるようなことをしたのに、これが犯罪と認められないなんて有り得ない」「こんなことをしておきながら、なんのお咎めもなしなの?」など、非難の声が相次いでいる。

ちなみに2020年7月にはカザフスタンで、写真撮影のためにアザラシが失神するまで叩きのめした観光客を捉えた動画がネット上に拡散され、怒りの声が多数あがっていた。

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