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【大学野球】背番号「18」を勝ち取った立大・小畠一心 法大戦に1対0の完封勝利でエースの仕事

週刊ベースボールONLINE

偉大な右腕の背中



ウイニングボールを手にする小畠。今春から指揮する木村監督は3年生エース対して「感謝しかない」と語った[写真=矢野寿明]

【4月20日】東京六大学リーグ戦(神宮)
立大1-0法大(立大1勝)

 立大は春のシーズン開幕直前まで、激しいエース番号争いが繰り広げられた。争奪戦となったのは、背番号「18」である。今春から母校を指揮する木村泰雄監督は、投手陣全体に対して「横一線」を強調。あくまでも、結果重視だった。オープン戦を通じて3年生右腕・小畠一心(智弁学園高)が勝ち取った。

 小畠は2021年夏の甲子園準優勝投手である。系列校対決となった智弁和歌山高との決勝で惜敗。サウスポー・西村王雅(現・東芝)との両輪で、左のスラッガー・前川右京(現・阪神)とともに智弁学園高をけん引した。

 立大入学から2年間、偉大な右腕の背中を見てきた。22年は荘司康誠(現・楽天)が着け、23年は池田陽佑(現・三菱重工East)が「18」を背負った。2人は最終学年でエース番号を任されたが、小畠は3年生での抜てき。周囲を納得させるだけの実力を示した。

 開幕カードの早大戦は、1回戦を8回途中3失点で敗戦投手。1勝1敗で迎えた3回戦で先発を任されるも、4回1失点で降板。チームは1対7で勝ち点を落とした。


法大1回戦でリーグ戦初勝利を完封。背番号18の仕事ができた[写真=矢野寿明]

 中4日の法大1回戦。6安打完封で、1対0というしびれる展開を制した。2年春の神宮デビューから17試合目での初勝利である。救援が主戦場も、昨秋からアタマを任されるようになり、先発5試合目での白星だった。

「素直にうれしいです。最後まで投げ切れて良かったです」

 完投、完封の意識はないという。

「チームが勝てれば、うれしいです」

 主戦投手して、個人的な思いも封印する。

「チームが優勝に近づくような投球、流れを持ってこられるようなピッチングがしたい」

ピンチでも冷静なマウンドさばき


 しかし、背番号だけには、こだわりがある。ピンチの場面でも冷静なマウンドさばきだ。

「ランナーが出ても焦らず、バッター一人ひとりを抑える。この番号を着けさせていただいて、投げているので、自分の表情、動きがチームに伝染する。自分がしっかりしていこうという気持ちです」

 法大の先発は157キロ右腕・篠木健太郎(4年・木更津総合高)。「良い投手で目標とする存在ですが、流れを渡さないことを意識しました」。篠木は7回1失点で先にマウンドを降りた。小畠はあくまでも打者との勝負に専念した132球。木村監督は「早稲田戦でも良い投球をしてくれて、今日も本来の力を出し切ってくれた。感謝しかない」と褒め称えた。

 そして、こう続けた。

「大変ですね……勝つのは……。勝ち点を挙げないといけない」。早大戦は1回戦の黒星から2回戦で雪辱も、3回戦を落とした。今カードは先勝。勝ち点制のリーグ戦は2勝先勝で決着がつく。まだ、心の底からは喜べない。厳しい「対抗戦」が続いていく。
 
   

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