リード許したバルセロナ戦でも諦めることはなかった
パリ・サンジェルマンからはネイマール、リオネル・メッシが去り、ネームバリューという点では少々物足りないチームとなった。
しかし、スター路線からの脱却こそPSGに必要なものだったのかもしれない。PSGはチャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグでバルセロナを4-1と撃破してベスト4入りを決めたが、伊『Gazzetta dello Sport』は今のPSGを「戦士のチーム」と評している。
この戦士のチームを作り上げたのは、指揮官ルイス・エンリケだ。現チームではFWキリアン・ムバッペがスターとして君臨しているが、ムバッペの周りにはハードに戦える選手がいる。チームのバランスはまずまずと言えよう。
「エンリケのPSGと過去のPSGとの大きな違いがファイトするところにある。昨季まで、特に昨季に関しては何よりもメッシ、ネイマール、ムバッペといったスターが中心だった。今ではすべてが変わった。PSGのユニフォームのためなら何でもする準備ができている戦士のチームを望むアル・ケライフィ会長の構想が初めて現実となったのだ。しかし、それはケライフィの意志によるものではなく、エンリケによるものだ。PSGは、スタイルに適応しない選手は誰でも犠牲にするという監督を確保した」
準々決勝のバルセロナ戦はホームで行われた1stレグを2-3で落とす苦しいスタートだったが、PSGの選手たちは諦めなかった。
ベスト4ではドルトムントとの対戦だが、ドルトムントは決して優勝候補というわけではない。戦力的にはムバッペを抱えるPSGの方が優位とも言える。決勝進出も見えてきているが、ムバッペを頂点に戦えるチームとなったPSGに歓喜は訪れるか。