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「ふてほど」「GTO」ロスを埋める宮藤官九郎「被災地4部作」新ドラマと「今思えばすごすぎる」過去作

アサ芸プラス

 新年度が始まり、話題の新番組も出揃った…が、地上波ドラマのコア視聴者世代は、前クールの人気ドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)と今春いちばんの注目作となった「GTOリバイバル」(フジテレビ系)のロスを埋められないのではなかろうか。

 そこで宮藤官九郎が監督、脚本、企画を担当する、被災地の仮設住宅を舞台にした最新作ドラマ「季節のない街」(テレビ東京系)のほか、過去のクドカン作品を見直してみる。

 チョイスしたのは「GTOリバイバル」の窪塚洋介が出演し、阿部サダヲの出世作となった2000年の「池袋ウエストゲートパーク」(TBS系)。

 石田衣良原作のこのドラマがすごいのは、主要キャストが全員、社長業やプロダクション幹部、事業家として、俳優業にとどまらない成功を収めているところにある。

 主演の長瀬智也はクリエーター転身により芸能界引退状態になった後、音楽活動を再開。

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 長瀬の友人で池袋のカラーギャングのボス役だった窪塚と佐藤隆太、山下智久はそれぞれ独立、個人事務所を立ち上げて活躍中。出演CM「ビッグモーター」の不祥事でトバッチリを食らった佐藤は今春、所属していたケイファクトリーを退所したばかりだ。

 ヒール役の坂口憲二は芸能活動を一時休止したが、これまた独立。同時にコーヒー焙煎士として、コーヒー関連事業に関わっている。

 同ドラマではどこに出演しているのか凝視しないとわからないモブ役の小栗旬も、大河俳優と芸能プロダクション社長業の二刀流だ。

 彼らのキャリアをたどるだけでも、自己啓発本やビジネス書を読むより面白い。

「ふてほど」ロスの視聴者にこのドラマを推すのは、今のテレビドラマに欠かせない名優が毎回、チョイ役で登場する豪華さにある。長寿刑事ドラマ「相棒」で「ヒマか」警視役の山西惇は、女子高校生と援助交際していた殺人事件の容疑者役で登場するし、高橋一生は引きこもりで床屋にも行けない超ロングヘアー姿。その引きこもり息子の扱いに憔悴する母親をキムラ緑子、妻夫木聡や遠藤憲一は池袋界隈のアウトローを演じている。

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