山本 日本は世界で9番目の施設となります。設計者はドイツ人建築家のヘルマン・ティルケ氏。日本の富士スピードウェイを筆頭に数々のF1サーキットを設計してきた人物として有名です。
ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京は、メインとなる周回コースに加え、オフロードコースなども設置
――この施設はサーキット?
山本 違います。文字どおり、さまざまな体験(エクスペリエンス)ができるドライビング施設です。
敷地面積は43haで、メインは1周2.1㎞の「ハンドリングトラック」と呼ばれる周回コース。ドイツのニュルブルクリンク、アメリカのラグナセカ、そして日本の鈴鹿サーキットを参考にしたコーナーで構成されています。ただし、サーキットではないので、抜きつ抜かれつのバトルは禁止。
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散水されたコースでドリフトコントロールが学べるアトラクション。専門スタッフが同乗してくれるので安心
ワイルドな道が多数用意されるオフロードコースはポルシェ自慢のSUVマカン&カイエンのどちらかを選択
――ほかにコースは?
山本 スプリンクラーで水をまいて路面を滑りやすくしたドリフトサークル、全開加速を試せるダイナミックエリア、さらに最大傾斜38度のオフロードコースなども用意されており、どれも走り放題!
今回の取材で山本氏が試乗したのはポルシェ911カレラGTS。3リットル6気筒ツインターボは鬼の480馬力!
――そんなPEC東京で乗れるポルシェはどれ?
山本 約40台あり、911シリーズに718、マカン、カイエン、パナメーラ、タイカンなどを豊富に用意。もちろん、911の最高峰となるGT3やGT3RSもありますよ。
――ヤバッ! 料金は?
山本 90分で5万3000円スタートです。
――ヒィー、セレブ価格!
山本 ひとりひとりに専属のインストラクターがレクチャーを行なってくれる上に、体験メニューも個々でアレンジが可能です。しかも、90分みっちり走れる。内容を考えればチョーお得! 予約もスマホから簡単にできます。
――太鼓判を押すと?
山本 僕も実際体験しましたが、リピート確定です(笑)。PEC東京を走るとポルシェを正しく、安全に、そして楽しく理解できると思います。クルマ好きには激推しです。
施設内にある最新のシミュレーターは、世界中のサーキットをいろんなポルシェで走行できる優れもの
――施設は試乗のみ?
山本 施設内には地元・木更津市で生産された有機米や食材を使用したこだわりメニューがズラリ並ぶレストランやカフェ、オフィシャルアイテムショップ、運転を体験できるシミュレーター、そしてレーシングマシンなども展示してあります。
また、近隣にはアウトレットモールもあるので、ご家族や恋人同伴でも楽しめます。
――PEC東京の狙いって?
山本 単純明快で、ポルシェファンを増やしたいんです。そのためには誰でもポルシェを体験できる環境が必要になる。だから、PEC東京を建設した。ちなみに土地の取得などを含め、ポルシェジャパンはPEC東京に約50億円を投じたそうです。
――スゴッ!
山本 今、日本でポルシェが人気なのはクルマの魅力はもちろんですが、僕はこういうブランドの取り組みが実を結んでいると思いますね。
写真提供/ポルシェジャパン