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ピットブルに襲われ右腕と片耳を引きちぎられた作家、命の危機を脱し「左手で執筆」と意欲(ブラジル)

Techinsight

ピットブルによる悲惨な事故が後を絶たない。ブラジルで今月5日、児童文学作家として知られる73歳の女性が3頭のピットブルに襲われた。女性は当時、朝の散歩中で右腕と片耳を失う重傷を負った。ブラジルのニュースサイト『G1』などが報じた。

ブラジルのリオデジャネイロ州サクアレマに住む児童文学作家ロゼアナ・マレーさん(Roseana Murray、73)が5日、日課にしていた朝の散歩中に3頭のピットブルに襲われた。

2005年からの付き合いという友人のサンドラ・ノレトさん(Sandra Noleto)はその日午前5時55分頃、ロゼアナさんの助けを求める叫び声で目覚めたそうで、当時のことをこのように振り返っている。

「私が見た時、犬は3頭いたわ。そしてうつ伏せの状態の彼女を少なくとも5メートル引きずり、腕を食べていた。それに彼女の右腕の一部は引きちぎられて激痛に苦しんでいて、私は消防署に通報したの。」

ロゼアナさんは体中を噛まれており、駆けつけた救助ヘリコプターによって同州サンゴンサロの病院に緊急搬送された。そして医師はズタズタになっていた右腕を切断し、左腕と唇の形成手術を行った。

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なお州法では、ピットブル、ブラジリアン・ガード・ドッグ(フィラ・ブラジレイロ)、ドーベルマン、ロットワイラーは2005年以来、公共の場所でのリードと口輪の着用が義務付けられているが、3頭は当時、この法令に違反していた。

サンドラさんは「ピットブルは近所の家で飼われていて、人を噛んだのはこれが初めてではない」と指摘しており、当局は事故が起きたその日のうちに飼い主の家へ立ち入り調査を行った。その結果、3頭は劣悪な環境で飼育され、餌も十分に与えられずに衰弱していることが判明。ストレスが溜まり息切れも見られたそうで、動物保護施設に一時的に預けられた。

そして飼い主3人も同日、動物虐待容疑などで逮捕された。しかしながら事故を起こしたピットブル3頭だけでなく、他の動物を飼うことを一時的に禁じることを条件に自由の身となっている。

一方でロゼアナさんはというと、事故直後の報道では「非常に危険な状態」と伝えられていたが、人工呼吸器も外れ、4月13日にはInstagramを更新し「私は大丈夫」と綴っていた。片耳も失っているため顔の形成手術が必要で、退院はまだ先になるものの順調に回復しているそうで、すでに執筆への意欲を見せてこう語っているという。

「今は回復のことだけを考えている。そして左手で書くことを一から学ぶか、バイオニック・アーム(筋電義手)を手にいれようと考えている。だって人生とは学ぶことだから!」

ちなみにリオデジャネイロで生まれたロゼアナさんは、フランス文学の学位を取得後の1980年初頭に子供向けの詩の執筆を始めたそうだ。夫はスペインのジャーナリスト、フアン・アリアス・マルティネス氏(Juan Arias Martínez、91)で、これまでに約100冊の本を出版し、数々の賞を受賞。Instagramのフォロワーは約2万6000人で、同アカウントにはたくさんの激励のメッセージが届いており、テックインサイト編集部からも早い回復を祈る言葉を送っている。

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