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【大学野球】慶大・丸田湊斗がリーグ戦初打席初安打 「一番、勝負できるのは足」

週刊ベースボールONLINE

指揮官は「良い仕事をしたと思います」



8回裏に代打でリーグ戦初出場となった1年生・丸田は、三塁内野安打を放ち、一塁ベース上で笑顔を見せる[写真=矢野寿明]

【4月14日】東京六大学リーグ戦(神宮)
慶大8-3東大(慶大2勝)

 7対3と慶大リードで迎えた8回裏二死一塁で代打を告げられたのは1年生・丸田湊斗(慶應義塾高)だった。昨夏、107年ぶり2度目の全国制覇を遂げた不動の「一番・中堅」。仙台育英高(宮城)との決勝では、夏の決勝で史上初となる先頭打者アーチを放った。高校日本代表として、U-18W杯(台湾)で初の世界一に貢献した俊足巧打の外野手だ。

 開幕カードの東大戦。丸田は1回戦ではベンチ外だったが、2回戦で初のメンバー25人に登録された。慶應義塾高の甲子園Vメンバーで、最も早い神宮デビューとなった。

「(試合中)何回か準備していまして、やっと来る感じ。『やってやろう!!』と力が入り過ぎた」(丸田)

 2ボールからの3球目。インハイのボールに思わず、バットが出た。打球は三塁前に転がると、50メートル走5秒9の俊足を飛ばし、内野安打で出塁した。初打席初安打である。

「出塁はできましたが、手を出す球ではなかった……(苦笑)。甲子園ではあれだけのお客さんの中でプレーさせていただいたので、力は入りましたが、緊張感はなかった」

 肝っ玉の新入生である。内容ともかく、記録上は正真正銘のヒットである。

「ホッとしました。1打席目で形はどうであれ、Hランプをつけたのは良かったと思います。足が生かせた? そうですね(苦笑)」

 自身のプレースタイルの売りをこう語る。

「一番、勝負できるのは足。スタメン、メンバーに入ったら相手が嫌がるような存在になりたい」

 慶大・堀井監督は言う。

「出ている以上は戦力なので、よく出塁して、そのあとの走塁も良かった(右前打で三進)。良い仕事をしたと思います」

清原正吾の「丸田評」



慶大の四番・清原[左]は1回戦に続いて、打点を挙げた。丸田[右]は弟・勝児と慶應義塾高時代にチームメートであり、弟のようにかわいがっている[写真=矢野寿明]

 今春から四番に入る清原正吾(4年・慶應義塾高)は1回戦、2回戦でそれぞれ打点をマーク。丸田と清原の弟・勝児は、慶應義塾高でのVメンバー。清原はまるで弟を見るかのように、親しみを込めて印象を明かした。

「基本、無口で透かしているタイプ(笑)。照れ屋で、僕が冷やかしたりすると、赤面する。かわいい子ですね」と話し「(中学でバレーボール部、高校でアメリカンフットボール部に在籍し)6年のブランクがある自分とは(1年生の段階で)雲泥の差。塾高の甲子園の優勝メンバーが入学してきて刺激になる」

 慶大は昨秋、4季ぶりにリーグ戦を制し、4年ぶりに明治神宮大会を制した。前季優勝校として臨む春のリーグ戦であるが、年度、選手も変わっており、堀井監督は「リセット」を強調する。メンバーを試行錯誤する中で、東大に連勝した。「清原、丸田にしても、学年に関係なく、チームの求心力がある。良いスタートが切れた」。新戦力の台頭。堀井監督は一つの手応えを得て、神宮を後にした。

文=岡本朋祐
 
   

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