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「KKT杯バンテリンレディスオープン」で地元出身の竹田麗央が逆転優勝! 最終日をプロがレポート

みんなのゴルフダイジェスト

「KKT杯バンテリンレディスオープン」で地元出身の竹田麗央が逆転優勝! 最終日をプロがレポート(C)みんなのゴルフダイジェスト

熊本空港カントリークラブで開催されている「KKT杯バンテリンレディスオープン」の最終日、首位から3打差の3位タイで出た地元熊本出身の竹田麗央が逆転で初優勝を飾った。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からレポートをお届け。

最終日の天候は25.4度を記録し、松の木に集まるというハルゼミが鳴き、汗ばむような陽気になりました。2日目までショットが好調な岩井明愛選手と初日の出遅れを取り戻し首位から3打差で初優勝を目指す竹田麗央選手、同じく2打差で2勝目を目指す尾関彩美悠選手の最終組がスタートします。

明愛選手は5番パー5で3日連続のバーディを奪い、後続とのリードを広げますが、次の6番パー4でダブルボギーとすると、一組前の高橋彩華選手と同じ7アンダーで折り返します。そのタイミングでは鈴木愛、桑木志帆選手も6アンダーと誰が優勝するのかまったく読めない展開になりました。

硬いフェアウェイに硬く速いグリーンはピンを攻めれば、グリーン奥からのアプローチやパットが残りスコアを伸ばすことを阻みます。そんななか優勝した竹田選手もバーディチャンスからなかなかパットを決めきれない場面がありましたので優勝会見で聞いてみると「入らなくてもいい、入っても入らなくてもフラットな気持ちでやろうと決めていました」と初優勝を意識することなく自分のプレーに集中することだけを考えていたと話しました。

終盤の15番ホールでディボット後の目土の上から打ったショットがグリーン右のバンカーに入り、そのショットがピンをオーバーしラフまで転がります。そこからのアプローチをチップインパーとして見事に切り抜けると、上がり3ホールは危なげないプレーで初優勝を飾りました。

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今季の竹田選手は、2戦目から5戦目まで4試合続けて優勝争いをし「初優勝をしたいという気持ちが強すぎて思うようなプレーができない」という難しさ、悔しさを味わっていました。そんななかで火曜日に叔母である元賞金女王の平瀬真由美プロから「優勝を狙ってするのはとても難しい、勝とうと思えばすり抜ける。待っていれば自然と来るから」と聞いたといい、そのことが心に残っていると竹田選手は話しています。首位の岩井明愛選手がスコアを崩したことで正にその通りの展開になり、これまでの悔しい経験が生きた瞬間をこの目で見ることができました。

優勝争いの中で、気負い過ぎずに淡々パーを重ねるプレーをした竹田選手と「岩井明愛らしいバーディをたくさん獲るゴルフを見せられたら」という岩井選手のプレーは難コンディションのセッティングに勝負の分かれ目が現れてたように感じました。

初優勝のチャンスがありながら勝てなかった脇元華、小西瑞穂、桑木志帆選手らも悔しい気持ちをバネに次週以降の戦いにこの経験が生きてくるはずです。

臼井麗香、阿部未悠選手に続いて今季3人目の初優勝を飾った竹田選手は、仲のいい小祝さくら選手の10勝を目指し、3年後には米ツアーに挑戦したいと話しました。今季の複数回優勝を予感させる初優勝でした。

写真/姉崎正

 
   

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