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“期待の新入社員”の呆れた退職理由。職場の評価が“ひどい新人”に変わるまで

日刊SPA!

 4月は、街に新入社員があふれる時期。期待に胸を膨らませている人もいれば、緊張している人もいるだろう。いざ入社してみると、「あれ? 想像と違う」と思うことも多いかもしれない。それは職場で迎え入れる側の“先輩”も同じで、ドキドキ、ソワソワするものだ。
 そんななかで、すぐに辞めてしまう新入社員もいる。今回は、2人のエピソードを紹介する。

◆「お年寄りが好きです!」介護職にぴったりだと思われていた新入社員

 介護業界で働く高橋みどりさん(仮名・20代)は、“とんでもない理由”で退職していった新入社員Aについて語ってくれた。

 介護経験や資格はないが、「お年寄りが好きです!」と意気込んで入社してきた大学新卒の男性A。「見た目はさわやか、テキパキ動ける。介護職にはありがたいタイプではありました」と、Aに対する第一印象を語る高橋さん。

 しかしAは、犯罪にもつながりかねない、今でも職場で語り継がれる人物となった。

 介護職の大切な仕事のひとつに入浴介助がある。高橋さん自身は好きな業務だったというが、かなり体力も精神力も使う大変な作業だ。

「Aは入社後、やたらと『はやく入浴介助ができるようになりたいんです』と目を輝かせていました。まあ、力も必要なので、ありがたい申し出ではありましたね」

◆新人から放たれた予想外の言葉に驚愕!

「お年寄りが好きです!」にうそ偽りはなかったという。高橋さんはただ、Aが退職した原因が“偏りすぎていた”と考えている。

「早速、上司が入浴介助のレクチャーに入りました。飲み込みもはやく、力もあって即戦力になるだろうと、お墨付きを出していました。そして、認知症ではないほぼ自立した高齢男性の入浴をひとりで担当することを提案したんです」

 ところが……Aから出た言葉が予想外すぎて驚いたと話す。

“ありがとうございます! でも、まだ女性入所者様の入浴介助を教えてもらっていませんよね”

 上司が「ウチは、同性介護を推奨してるから」と答えるも、「え? 女性の担当はないんですか?」と不満げなA。

 最近は、オムツ交換やトイレ介助は同性介護が業界全体で増えている。Aは納得がいかないようすだったが、入所者への対応には変化がなかったと、高橋さんは振り返る。しかし、それからしばらくして、Aは退職してしまった……。

◆退職した新人の“今”が不安

「“お年寄りが好き”だったのかもしれませんが、かなりの“熟女好き”だったのではないかとも思うんです。今も、Aが介護職を続けていると思うと怖いものを感じます」と不安感を募らせているという。

 ただ、介護業界は同じ業界への転職率も高く、ネットワーク(おばちゃん職員たちの噂話)があるといい、「〇〇の施設でトラブルが……」といった話は今のところ聞いていないそうだ。

 高橋さんは「あくまで、私たち同僚の見解ですが」と前置きし、「同性介護と知らされてから、あからさまに仕事へのモチベーションが違って見えたので、私たちはそう考えています」と締めくくった。

◆評判高く好印象だった“ひどい新人”

 自動車関連のソフトウェア開発を行う会社に勤める加藤道夫さん(仮名・30代)は、飛びぬけて対応に困った新人Bについて教えてくれた。

「社員は理系出身のエンジニアがほとんどでした。100人程度の会社で、アットホームな社風でした。毎年、新人は4~5人入ってきますが、ある年、飛びぬけて“ひどい”男性新入社員がいたんです」

 Bは、入社当初は評判が高く好印象だったそうだが、日が経つにつれて、次第に変な噂が流れ始めたという。打ち合わせで上司や先輩に構わず楯を突いたり、反抗したりするだけではなく、机をバンバンと叩いては、「そんなもんできるわけねーだろ」といった暴言を吐いていたというのだ。

「社長に対してかなり上から目線で質問することがあり、周囲がハラハラするような言動が目立ちました。空気が読めない人間だったようですね」

◆言動はエスカレート。徐々に浮いた存在に

 その言動はさらにエスカレート。朝の4時に出社して無人警備システムの警報を鳴らすこともあったとか……。Bは身勝手な行動を繰り返すうちに、会社のなかでも居場所がなくなり、ついには同期からも見放され浮いた存在になっていったという。

 そんなBが先輩になった頃、次年度の新人内定も決まり懇親会が催された。一次会を終えて、各々二次会に流れていくなかで、Bはひとり先輩風を吹かせて内定者全員を二次会に連れて行った。

「私は参加しなかったので、その場がどんな状況だったかはわかりません。ただ、Bが辞表を出したのは、それから少し経ってからのことでした」

◆退職理由も規格外「医者になるから辞める」

 退職理由は“医学部に入り直して医者を目指すから”だった。

「おそらく医者になるというのは、彼のやりたいことではなく、会社を辞めても恥ずかしくない大義名分がほしかっただけなのは明白でした。上司や先輩に楯突いていたのも、無意味なプライドの高さからくる自分の非を認められない一面の表れだったのだと思います」

 退職した本当の理由は定かではないが、「会社で孤立していたので、精神的にも辛かったんだと思います」と加藤さんは想像した。

「彼が医者になれていればいいのですが……」

<取材・文/chimi86>

―[すぐに辞めた新入社員]―



【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
 
   

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