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これは氷山の一角か? 強度不足発覚で湾岸エリアのタワマン販売が延期

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マンションの「施工不良」というのは本来、あってはならないものだ。しかし、人間が作るマンションには一定数のミスが発生することが避けられない。

さらに、施工不良のほとんどは、それと分からないまま放置されている。そのまま購入者に引き渡して、売主は知らぬ顔。法的には10年で責任を逃れられる。今回のように「コンクリートの強度」に問題がある場合、強度の地震でも来ない限り分からなかったかもしれない。

■長周期パルスは建築基準法の想定外

現在の建築基準法では、「震度7程度の地震でも建物が倒壊しない」強度を設定している。しかし、これは新耐震基準が定められた1981年時点の知見がベースになっている。

その後、地震に対する科学的な研究は進んだ。2016年の熊本地震では、それまで観測されていなかった「長周期パルス」という新たな振動が認知された。

この「長周期パルス」にさらされると、建築基準法に定められた耐震基準を満たしていても高層建築が倒壊する可能性があるという。そのことを熊本地震の後にNHKが特集番組で報道している。

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近頃は日本とその周辺で地震が増えている。果たして「震度7」の地震がやってくると、多くのマンションに隠されている「施工不良」がどの程度露見してしまうのか、ちょっと心配な状況である。

文/榊淳司 写真/三井不動産 photo-ac.com

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