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6年間のウーバーイーツ配達で学んだ、商品をトラブルなく運ぶコツ【チャリンコ爆走配達日誌】

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出入り口のすぐそばにレジがあり、そこで料理の受け渡しだったら問題ないのですが、奥にある厨房まで受け取りに行かなければならない店も結構あるからです。店内の通路は狭いところが多く、リュックを持って入ると邪魔になります。

比較的通路の広いファミレスでもドリンクバーを利用する方がたくさん通路を行き交いますし、最近は配膳ロボットが動き回っているので、配達用の大きなリュックを背負ったまま店内の通路を歩くと迷惑となります。受け取った後、通路で店のスタッフやお客さんとリュックがぶつかってしまうと、料理が容器からこぼれてしまうリスクもあります。

そのため私は、店の入り口脇、出入りするお客さんが誤って蹴ってしまうことのない路面にリュックを置いてから店に入ります。2件、3件同時配達の際は、リュックの中に料理が入った状態となりますが、盗まれるリスクとこぼしてしまうリスクを天秤にかけた場合、外に置いておく方が私の経験上安全です。

店に入る前に自転車の後部にリュックを固定されている方も時折見かけますが、この季節は突風が吹き付ける日もあり、商品を受け取って店から出てきたら自転車が風で倒されていたなんてこともよくあります。なので、この時期には風向きや壁の位置なども考慮しつつ路面に置くのがいいと思います。リュックを外に置くのがどうしても不安な場合は目が届く位置に、それでも不安ならリュックを背負わず、前に持つ形で入ることをオススメします。

ただ、店内にリュックを持って行くケースもあります。ひとつは、配達員用アプリに表示される店からの指示に「リュックを持って店内に来ること」と指示されている場合。そしてもうひとつは、運ぶ料理の量が多い場合です。

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オフィスへの配達では、リュックの中に料理をビッチリ入れなければならないケースがあります。その際、店と外を何度も往復する方が邪魔なので、背負っているリュックを前に持つ感じで店内に入り、店内で料理をリュックに入れ、再び手前に持つ感じで移動。店を出てからリュックを背負っています。

目的地に到着したらリュックを背負ったまま配達先へ。エレベーターでリュックを背負っていると住民の方の「邪魔!」という視線が飛んでくることがありますが、エレベーターの床に置くと混雑している時に間違えて蹴られたり、ベビーカーとぶつかってリュックが倒れる可能性があります。そういったリスクを避けるために私はリュックを背負ったままエレベーターに乗ります。

置き配の場合、家のドアの前のインターホンは基本鳴らしません。都内のマンションの場合、建物の中に入る前に一度インターホンを鳴らすので、何度も鳴らすと「しつこい」と思われる可能性があります。インターホンを押すことで赤ちゃんが起きてしまうことや、ペットが騒ぎ出すことがあります。このようなことが起こるとBAD評価をつけられる可能性があります。配達員用アプリに「インターホンを鳴らしてください」と指示があれば鳴らしますが、私は基本、部屋のドアの前、最後のインターホンは鳴らさないようにしています。

商品を直接受け渡す場合は、なるべく相手の顔を見ないようにしています。これは私個人の考え方なので、正解かどうかはわかりませんが、外食ではなくデリバリーを頼む方は、外出するための準備をしていないことが多いと思われます。特に女性の方はすっぴんで部屋着という方もいるでしょう。そんな方の顔を50歳近いおじさんがガッツリ見るとBAD評価がつく可能性があります。女性でなくても、自転車を漕いで疲れた顔の汗かきおじさんが商品を渡す際にジロジロ見てきたらゾワッとする方も多いでしょう。なので私は、注文された方の足を見ながら商品を渡しています。

最後の受け渡しに関しては、配達される方の見た目や年齢で変化すると思うので臨機応変にご対応いただけたらと思いますが、他の点に関しては料理をこぼさないことにつながるものなので、配達の際の参考にしてみてください。

文/渡辺雅史 イラスト/土屋俊明

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