「調子が良いときはデグロム以上の、世界一の投球をしている」(お股ニキ氏)という佐々木
中でも、お股ニキ氏が注目する球種はフォークだ。
「これまでの佐々木のフォークは、スライドしながら落ちていく”フォースラ”気味の軌道でしたが、今季はシュート気味に変更。スライダーとの差別化を狙っていると思います」
オープン戦では最下位の阪神よりも少ない2勝しかできず、11位に終わったロッテ。だからこそ、シーズンでは佐々木がフル回転するとともに、昨季10勝を挙げた種市篤暉の奮起が必要だ。
「佐々木がケガさえしなければ、次元が違う成績を残すのはわかっていること。制球も良く、調子が良いときはMLBサイ・ヤング賞2回受賞のジェイコブ・デグロム(レンジャーズ)以上の、世界一の投球をしているわけですから。種市もワンランク上がっていますし、このふたりに期待です」
【福岡ソフトバンクホークス】威力絶大! 重量打線&盤石投手陣で4年ぶり王座奪還なるか!?中日と同率でオープン戦優勝を果たしたソフトバンク。本塁打数、得点数はいずれも12球団1位。やはり、山川穂高とウォーカー獲得の影響は大きい。
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「オープン戦では各球団のエース級でも軒並み炎上。重量打線はすごいことになっています。ウォーカーはオープン戦の本塁打王で、シーズンでも30本以上は期待できる。
山川もかなり状態が良く、フォークやスライダーで外そうとしても、泳ぎかけながら残して対応するので、打率も残しそう。40本に加えて、打率3割もありえます」
昨季は不本意な形でシーズンを棒に振った山川。新天地では早速、本塁打を量産している
懸念は近藤健介を5番に置く打順だという。
「WBCでも”2番近藤”が機能したように、本塁打も打てる上に、四球も選べてつなぎもできるのが近藤の魅力。なぜそんな選手が5番なのか。
球史に残るレベルで群を抜く俊足の周東佑京(うきょう)を1番に置き、2番・近藤、3番・柳田悠岐、4番・山川、5番・栗原陵矢(りょうや)、6番・ウォーカーという打順をオススメしたいですね」
そして、倉野信次投手コーチが復帰した効果か、投手陣も復活しつつある。
「リバン・モイネロはMLBでもトップレベルで、先発に転向しても相当な成績を残しそう。同じく先発転向の大津亮介も良く、有原航平も万全。東浜巨(なお)も復活してオープン戦無失点と課題の先発陣も整備され、ロベルト・オスナ、藤井皓哉(こうや)、松本裕樹がそろうリリーフには大卒・社会人組の新人も戦力に加わりそう。不用意な配球で一発を許す悪癖を改善すれば、優勝争いの最有力候補です」
取材・文/オグマナオト 写真/時事通信社