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中川晃教&相葉裕樹&木内健人、初演から「どう“進化”させていくのか」 ミュージカル「CROSS ROAD」2年ぶりの再演に挑む【インタビュー】

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相葉 初演のときは、迷わず契約すると思っていました(笑)。それで自分の名が残るならいいとライトに考えていたのですが、よくよく考えてみると芸術家としてのゴールを、自分の実力ではなく付加的な能力によって達成してしまうと、その時点で人間ではなくなってしまうと思うようになりました。それに、学んだり努力したりしなくなったり、もがいたり戦うことをしなくなることは幸せなのかとも考えてしまって。なので、今だったらしないと思います。

中川 僕は、悪魔が契約を持ちかけてきた時点で選ばれしものだと感じて喜ぶような気がします。もちろん、その内容は重要だと思いますが。この物語のように命だった場合、10代の頃だったら迷わずにいけたかもしれませんね。でも、今は少し違います。なので、無責任には言えませんが、自分が本当に突き詰めていきたいものに出会ってしまった時は突き進むかもしれません。さまざまな許しを得て、自分自身もそれに納得させられるだけの説得力が自分の中に生まれてくるなら、怖いけれども、自分で決断したことを最後までやり通そうと思うかもしれませんね。それを、悪魔との契約ととるのか、自分との契約ととるのかは、自分次第だと思います。

木内 お二人の話を聞いていても悩ましいところですよね(笑)。僕は、その代償に命が関わってくるなら、契約はしないかな。命より大事なものはないと思うので。たとえ、今世紀最大の名誉だと呼ばれるようになったとしても、3年後に死ぬと言われたらやらないです。

中川 でも、役者がみんなを熱狂させるような役に出会ったとして、その役に入り込んで熱演しているときは、ある意味で、命を削っているという表現になりませんか?

木内 なりますね。

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中川 それでも命を惜しいと思っているということは、あなたは芝居に対して…。

木内 ちょっと待って(笑)。それはまた話が変わってくるから(笑)。

全員 あはは(笑)。

相葉 僕は身の丈以上のことを求めてはいけないと思う。自分の中の限界を突き詰めていくのが役者だと思っているので、それを超えることはできないものなのかもしれないなと思います。

中川 真面目(笑)!

木内 相葉裕樹、木内健人だからこそできるものがあるからね。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 ミュージカル「CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~」は、4月22日~5月12日に都内・日比谷シアタークリエで上演。

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