山里 まわりのスタッフさんやお客さんたちみんなが「何とか楽しくできるようにしてやろう」「 何とか南海キャンディーズの 20 年を肯定してやろう」という感じで、これからもう一歩、頑張っていこうって気合が入るようなライブにしてくれて、その最高の神輿に乗らしていただいた、ただただ楽しい 3 日間でした。
出典: FANY マガジン――最終日の単独ライブは、終わってみれば漫才の時間が 2 時間を超えていました。
山里 かかっちゃいましたね(笑)。楽しくなりすぎて、ちょっと本ネタに入るまでの時間が長かった……。もともと僕らはネタ合わせしてるときに、これはショートしちゃうなって言ってたんですよ。最初のリハは 45 分ぐらいで終わってて。「1 時間行くかな?」と言っていたのが、気づけば 2 時間超えという。それは本当にお客さんに連れて行ってもらった感じですね。
――アーカイブ配信が 3月27 日(水)から始まります。見どころを教えてください。
山里 1 日目はどう? 座長。
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しずちゃん もう本当に演出家・演者さんの力がすごくて。
山里 超豪華だったね。自分の見てほしいところは?
しずちゃん 私はやっぱり最後のシーンですかね。ちょっとやっぱり“女優”が出ちゃったかなっていう(笑)。
山里 すごい話だったからね。僕も見ていたんですけど、めちゃくちゃ面白かったです。本当に1 回だけではもったいないというか。これをいろんなところでやって、どんどんどんどん練っていくと、またとんでもないお化けコントになりそう。脚本家の方が天才で、それを天才たちが演じたんで、そうとう面白いと思います。
出典: FANY マガジン――2 日目の見どころはどうですか?
山里 最高でしたね。もう夢見ているようでした、多幸感が強すぎて終わったあとも、3 日目の練習をしなきゃいけないのに、ずっとエゴサーチしちゃった(笑)。ぜんぜん帰らなかったし、楽屋から。手ごたえがあったときの“芸人あるある”で(笑)。
――すごいメンバーでしたね。
山里 だって古舘伊知郎さん、和牛の水田、あのちゃん、そして爆笑問題の太田さんですよ。よくこの人たちが引き受けてくれたなって。なんか、シンプルな感想で「僕、お笑いやっててよかったな」って心から思った日でしたよ。アーカイブだと、ひょっとしたら太田さんだけ 2 秒ぐらいで終わるかも知れないですけど(笑)。ぜんぶアーカイブは無理かもしれませんけど、アーカイブでもそのときのヒヤヒヤ感、ドキドキ感を楽しんでいただけると思うので、完全アドリブ即興漫才を本当に見てほしいなと思います。
出典: FANY マガジンしずちゃん 本当にすごかったですね。正直、2 日目見たあと、「明日あるんや……」って。見んかったらよかったかなとちょっと思いました。
山里 暗かったもんね。ネタ合わせしているとき(笑)。
しずちゃん 「みんな即興でこれをやっちゃうんや」と思って、すごすぎて圧倒されましたね。
――不安になるなかで迎えた 3 日目の見どころもお願いします。
しずちゃん でも「人と比べたらあかん」と思って、自分の持っているものは何かを考えたときに「 20 年間、山ちゃんとやってきた」っていう事実はほかの人にはない。山ちゃんの弱みを握ってるし(笑)。誰よりもプライベートは知っているので、そういうところで「自分は大丈夫」って思いながら、今日来ました。
――山里さんは、「やっぱり自分の相方はしずちゃんだな」と思った部分はありますか。
山里 そうですね。本妻と言いますか……。昨日の 4 人ともめちゃくちゃ楽しく漫才をやったんですけど、でもそこで出してない自分が今日はいたので。僕がムチャぶりをしたりとかって、ふだんはないんですよ。僕は基本的にすごい天才たちに翻弄されまくって、食らいつくっていうスタイルでずっとやってきているんで。でも、そんななかで(しずちゃんは)僕が振り回してるっていう。それで、その振り回したときの姿が、ときには本当に素晴らしかったり、ときには本当に豪快に転んだり。それで楽しめるっていうのは「あ、南海キャンディーズでしかないな」と思いました。
出典: FANY マガジン――コンビとして今後の目標のようなものは生まれましたか。
山里 お互いの近況であったりをセンターマイクの前で喋るだけ、本当に武器なく何の打ち合わせもなく、パッと来て30 分ぐらい喋る、みたいなのができるようになれたらなとは思いました。何かそういうしゃべくりは憧れていても、目指せるところじゃないと思っていたけど、「目指せるんだ」って思えた 20 年目の今日だったんで、それもやっていきたいなと思います。
――ライブでは「賞レースにも挑戦したい」という発言もありました。
山里 そうですね。やっぱりやるからには僕らも挑戦し続けなきゃいけないと思いますし。今日はみなさん、優しいから受け入れてくれたのもありますけど、そういうこともやっていいんだっていう許可はもらった気がするので、戦いに行かなきゃいけないなと思ってるって感じですね。
出典: FANY マガジン