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杏と上川隆也の名コンビの演技につい感情移入してしまう!ドラマ「花咲舞が黙ってない」

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間違っていることを正したり、巨大企業に立ち向かったり、信念を持って働く人々の活躍を痛快に描いた数々のヒット小説を世に送り出してきた作家・池井戸潤。2013年放送の「半沢直樹」や2015年放送の「下町ロケット」など、ドラマ化された作品も多く、「半沢直樹」に至っては最終回の視聴率が42.2%を記録し、主人公の決めゼリフ「倍返し」が流行語大賞に選ばれるなど、社会現象にもなった。

そんな池井戸潤原作のドラマの中で唯一、女性の主人公が活躍するドラマが2014年放送の「花咲舞が黙ってない」だ。「不祥事」ほか複数の小説が元となっていて、ドラマでは東京第一銀行のテラー(窓口係)を務めていた花咲舞が、各支店で起こったトラブルに対応する「臨店班」という部署に異動したことをきっかけに、企業内の歪みや悪しき慣習に立ち向かう。

杏が主演を務める「花咲舞が黙ってない」

(C)池井戸潤「不祥事」「銀行総務特命」/NTV

主人公の花咲舞役は、当時NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」(2013~2014年放送)などに出演し、注目度急上昇中だった杏が務める。スイッチが入ると、相手が上司だろうが言いたいことを言ってしまう、まっすぐな性格だ。そんな花咲とともに問題解決に当たる上司・相馬健役を務めるのは、「遺留捜査」シリーズでおなじみの上川隆也。過去の事件が原因で出世コースから外れた経緯があり、臨店班では穏便にことを進めるべく腐心しているが、まっすぐすぎる花咲に手を焼かされることも多い。

(C)池井戸潤「不祥事」「銀行総務特命」/NTV

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物語は、いきなり花咲と相馬の言い合いから始まる。アップで両者の真剣な眼差し、強気の様相が映し出され、何を言い合っているのかと思えば忘年会の会場の話。些細なことでも熱くなり、だが結局相馬が出し抜かれる――そんな両者のキャラクターと関係性がすぐに理解できるユニークなオープニングだ。

杏が演じる花咲は自分に素直な雰囲気で、最初に出向した支店で邪険にされた時にはずっと「なんでこんな扱いを受けるの?」とでも言いたげな表情。テラーを見下す支店長に対しては、唇を尖らせて、あからさまに不満げな表情を見せる。

各話のラストシーンは圧巻で、例えば第1話。窓口係が顧客に100万円多く払い出した事件の真相が明らかになった時、花咲は瞳を少し潤ませ、よく通る声を響かせて、問題を起こした相手に詰め寄っていく。迫力があるのはもちろん、花咲の想いが透き通った空気と共に心に刺さるのは、花咲を演じる杏の空気がしっかり役柄と融合しているからだろう。

一方、上川が演じる相馬は、社会に揉まれたベテラン行員といった雰囲気だ。最初に花咲と出向する際、落ち着いた声と真剣な眼差しで「臨店」の心得を語ったり、言葉を飲み込む方法をアドバイスするなど、上司らしさがよく出ている。第2話では「きっといい男が現れるさ」と花咲をからかうおちゃめなところもあるし、青山支店が詐欺事件に手を貸していた可能性が出てきた時に見せる息を飲むような真剣な表情など、決める時にしっかり決めるかっこよさも持っている。

杏が演じる花咲も、上川が演じる相馬も、表情豊かで心情がよく伝わってくるし、だからこそ一緒にハラハラしたり、理不尽なことに怒ったり、つい感情移入してしまう魅力に溢れている。そんな2人が息を合わせてトラブルに臨み、立場が弱く声を上げられない人々を救っていくのだから、痛快なドラマにならないはずがない。

「花咲舞が黙ってない(第2シリーズ)」より

(C)池井戸潤「不祥事」/NTV

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