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新潟大学発表“女のメタボ腹”実は腹囲77cm以上で突然死リスクが増大

女性自身

新潟大学発表“女のメタボ腹”実は腹囲77cm以上で突然死リスクが増大(C)女性自身

 

現在のメタボの基準は、腹囲かつ、収縮期血圧が130mmHg以上、拡張期血圧値が85mmHg以上や、空腹時血糖値が110mg/dl以上、中性脂肪が150mg/dl以上など、3つの危険因子の中で2つ以上が該当するとメタボと診断される。

 

「メタボ=内臓脂肪がたまる」ことの危険性は、糖尿病、高血圧症、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まるほか、動脈硬化、脳卒中や心疾患など重篤な疾患のリスクにまで発展することだ。危険因子が0の人に対し、1~2個ある人は心血管疾患の発症率が3.5倍に、3~4個ある人は8倍にも跳ね上がることが、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版』でも明示されている。

 

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それにしても、今回の90cm→77cm、その差13センチという厳しめの基準値の提案には驚く。

 

「医療費は年々上がり続けていて、2021年時点の国民医療費は、前年度比4.8%増の45兆359億円にも膨れ上がっており、その多くが高血圧や脂質異常症、糖尿病など生活習慣病関連に使われています。医療費の負担を軽減するためにも、おなか回りに脂肪がつき始めた早い段階で警告をすることで、一人一人が健康状態を見直してもらえれば、医療費を抑えるきっかけになるかもしれません」(石原先生、以下同)

 

石原先生がこう言うのは、日本人特有の理由があるからだそう。

 

「日本人には、欧米人とは異なり、いわゆる“痩せメタボ”の人が多くいます。痩せメタボとは、一見肥満には見えないけれども、内臓脂肪がしっかりある体形で、痩せメタボの人はメタボでない人に比べて糖尿病の発症リスクが2倍にもなるという研究結果があります」
ところが、糖尿病予備群の時点では血糖値が高くても、自覚症状が現れないため、検査をしない限り、認識されず、実際に発見されたときにはすでに状態が進行している場合が多い。

 

 

■血管がボロボロになり心筋梗塞や脳卒中も

 

腹囲などの見た目でわかる体形だと注意を促しやすいのだが、痩せメタボだと見落とされることもある。それゆえ、重篤な心血管疾患のリスクがあっても気づきにくいというわけだ。「腹囲77cm基準」は、こうした疾患のリスクの見逃しが45%程度まで下がると報告されている。

 

「痩せメタボの人に共通するのは、運動不足で栄養が偏っていることです。若い女性でも痩せメタボの人は案外多く、彼らに食事の内容を聞くと、甘い菓子パンや甘い飲み物が食事代わりになっているなどで、糖分、脂質の摂取過多が気になります」

 

中高年以上の主婦でも、夫や子供たちの好みに合わせて、揚げ物などの脂っこいものや、甘いものを一緒に食べるといった糖分・脂質過多の食事を取っている人が多くいるのだそう。

 

「こうした食事を取り続けていると、栄養のバランスの悪さから筋肉量が落ちます。糖や脂肪を代謝してくれる筋肉の量が少ない人は、内臓脂肪がたまりやすくなり、“痩せメタボ”になっていくのです」

 

メタボの人の血管の中をイメージしたものが上の図だ。イガイガしたツノのある血中の脂肪が、細い血管の中を流れながら、血管壁を傷つけてボロボロにしていく。

 

「これが網膜の血管を傷つけると失明し、腎臓の血管が傷つくと透析をすることになり、神経に栄養を与える血管が傷つけられると足の神経障害となって足の切断につながります」

 

そして血管壁にたまったコレステロールにより動脈硬化、さらには心筋梗塞や脳卒中をも招く。

 

だからこそ、早い段階で気づいて予防に努めることが推奨されているわけだが、今回の新基準「腹囲77cm」により、該当者が増えると、これまで油断をしていた人も、これからは注意が必要になると予想される。

 

「今回の新基準値の提案により、多くの人が該当することになり驚かれるかもしれませんが、逆に早期に気づいて改善できる機会なのだと捉えられると、今後、心血管疾患のリスクが減少するきっかけとなるのではないかと思います」

 

改めて、栄養バランスのとれた食事と有酸素運動などの生活習慣を見直して、メタボを予防、改善しよう。

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