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新日本プロレスVS全日本プロレス<仁義なき50年闘争史>「超世代軍台頭も全日本は怪物J鶴田全盛時代」

アサ芸プラス

「全日本プロレスのナンバー1はハンセンでも三沢でもない。ジャンボ鶴田だということをファンのみんなにわからせるにはこれくらいやらないと。同世代の天龍にしろ、長州にしろ、ちょっと元気がないみたいだから、この年代はまだまだ負けないというのを見せないとね」と、珍しく他団体の選手の名前まで挙げて強さをアピールした。

 この2日後の20日、後楽園ホールで「ファン感謝デー」が開催され、メインで鶴田&田上&渕正信の鶴田軍と三沢&川田&小橋の超世代軍ががっぷり四つ。時間の経過を忘れさせる一進一退の攻防が続き、51分32秒、三沢がタイガー・スープレックスで田上を仕留めると、6選手への熱烈なコールが爆発。

 この日は3月1日に退院した馬場が久々にテレビ解説席に座ったが、馬場が席を立とうとすると馬場コールが発生し、最後は後楽園ホールがゼンニッポンコールに包まれた。この6人タッグは鶴田軍VS超世代軍の完成形と言われている。

 6月1日、日本武道館。馬場が183日ぶりに奇跡のカムバック。

 ラッシャー木村&渕を従えてアブドーラ・ザ・ブッチャー&キマラ1号&2号と激突した馬場は、先発を買って出てキマラ1号にラリアット、ブッチャーとはチョップVS地獄突きの攻防を見せ、最後は新兵器のDDTでキマラ2号を撃破。

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 超世代軍の頑張り、それを上回る鶴田の怪物的な強さ、そして馬場の復活‥‥全日本は1年で天龍離脱ショックを払拭したのだった。

小佐野景浩(おさの・かげひろ)元「週刊ゴング編集長」として数多くの団体・選手を取材・執筆。テレビなどコメンテーターとしても活躍。著書に「プロレス秘史」(徳間書店)がある。

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