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『ブギウギ』スズ子と秋山は悩みを言い合える無二の友に 朝ドラに欠かせない親友の存在

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『ブギウギ』写真提供=NHK

 東京の梅丸楽劇団(UGD)ですっかり人気者になったスズ子(趣里)と秋山(伊原六花)。NHK連続テレビ小説『ブギウギ』第7週では、そんな2人のところに大阪から林(橋本じゅん)が訪ねてきて、スズ子か秋山のどちらか1人でもいいので、梅丸少女歌劇団(USK)に戻ってきてほしいと頼む。スズ子は、まだまだ東京で頑張りたいと思っているが、UGDのトップダンサーの中山(小栗基裕)と付き合っている秋山は、中山からプロポーズされても、彼といると自分らしくいられない気がしており、将来について悩んでいた。

 参考:【写真】飛び降りたスズ子(趣里)を見つめる秋山(伊原六花)

 スズ子も松永(新納慎也)に失恋したり、梅丸のライバル会社である日宝からの引き抜きに揺れて、梅丸に対して義理を欠いたことで悩んだりといっぱいいっぱいだが、秋山とは胸の内を何でも話すことができる親友として、お互いに励まし合って、東京での生活の苦労を分かち合っている。

 歴代の朝ドラのヒロインには、スズ子にとっての秋山のような同性の親友たちが、重要な存在として登場してきた。『あまちゃん』のアキ(能年玲奈・現のん)は、東京から引っ越した先の岩手で、通学途中にユイ(橋本愛)に見とれたことをきっかけに親しくなり、2人でご当地アイドル「潮騒のメモリーズ」を結成。高校の先輩・種市(福士蒼汰)を取り合ったり、アキだけ東京でアイドルとして成功したりなど、さまざまな確執もあったが、仲直りして乗り越え、唯一無二の親友として、お互いになくてはならない存在となった。

 『花子とアン』の花子(吉高由里子)は、女学校で知り合った8歳年上の蓮子(仲間由紀恵)に何かと振り回されつつも、やがて2人は文学について語り合える「腹心の友」となる。「はなちゃん」「蓮さま」と呼び合う2人は、恋愛にも似た深い友情で結ばれ、蓮子は花子の翻訳家としての才能を最初に見出したと自称するほど、花子にとってかけがえのない親友になった。

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 『ひよっこ』のみね子(有村架純)には、幼なじみで同級生の親友・時子(佐久間由衣)がいる。2人は高校卒業後も一緒に上京し、就職先も同じ。その後、時子は俳優の道へと進むが、洋食屋で働くようになったみね子が住むアパートの部屋に居候することもあったりと、2人はずっと仲良しで、悩みを相談し合い、支え合う生涯の親友同士だった。

 『スカーレット』の喜美子(戸田恵梨香)と高飛車なお嬢様の照子(大島優子)は、最初はぶつかることもあった。だが、照子は貧しい喜美子を馬鹿にしたりしないし、喜美子も貧富の差に卑屈になることもなく、少しずつ友情を育み、親友になっていった。何と言っても、2人はお互いのファーストキスの相手! これは、兄がキスをするところを見た照子が、喜美子を相手に再現したからなのだが、そこから始まった2人の奇妙な友情関係は面白くて忘れがたい。

 『舞いあがれ!』の舞(福原遥)は、小学生の頃、一緒にウサギの飼育係をしたことをきっかけに、久留美(山下美月)と仲良くなった。父・浩太(高橋克典)が病で倒れた際も、看護師になった久留美に支えてもらうほど、舞にとって家族と同じくらい大切な親友だ。どちらかがつらい状況のときは飛んできて、助け合う舞と久留美は、久留美が舞の兄・悠人(横山裕)と結婚したことで、なんと義理の姉妹となった。

 『ブギウギ』のスズ子にとって、秋山は後輩にあたるため、秋山はずっと敬語を使っているが、上京してからずっと同じ部屋で暮らし、布団を並べて寝る2人は、お互いのことを知り尽くすくらい親しくなった。これからも、それぞれどんな道を選ぼうとも、2人の絆は揺らぐことがないだろう。

(文=清水久美子)

 
   

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