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ナポレオンの死因も色と関係が!?「歴史」に隠された色の秘密とは?【色と性格の心理学】

ラブすぽ

「歴史」に隠された色の秘密 人の歴史は色の歴史

色には不思議な力があります。人の感覚や感情、ときには運命にまで大きな影響を与えることもあります。人の歴史は色の歴史といってよいほど、人と色は長く密接にかかわってきました。

特に「赤」には古い歴史があります。ラスコーの洞窟壁画(フランス)やアルタミラ洞窟壁画(スペイン)などには、赤い顔料が使われています。

また身体装飾としての赤の歴史も古く、35万年前には、人はすでに身体装飾に赤を使っていたとも推測されています。

悪魔が口から入ってこないように、口の周りに赤いものを塗る習慣もあったといいます。これが口紅の原型といわれています。赤の強い色彩が魔除(まよ)けとして機能していたのです。

英雄殺害の黒幕も色!?

ローマ帝国時代、紫は非常に高価な染料でした。わずか1グラムの色素を得るために数千個から一万個近くもの貝を必要としたのです。非常に高価な紫は王侯貴族の元で独占されていました。日本でも飛鳥時代、布を紫で染めるのは紫草の根を使い、膨大な時間と労力がかかり、位の高い人のみが許された色でした。紫の高貴なイメージはここからきています。

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色は命にかかわることも。ナポレオンは室内の装飾を緑で統一するほど緑を好んでいました。ナポレオンの死因は胃癌説などいろいろありますが、遺体から大量のヒ素が検出されました。このヒ素は緑の染料成分に使われていたため、ナポレオンは自分の好きな色に殺されたとも考えられます。

ナポレオンの死因

ナポレオンの死後、体内からヒ素が検出された。パリスグリーンの染色成分からヒ素化合物が発見されたことから、彼はこのヒ素中毒で亡くなったという説も・・・。その毒性から顔料パリスグリーンは殺虫剤や農薬にもなった。

壁画を描く絵具として、魔除けなどの身体装飾として、紀元前から色と人の歴史は続いてきたんだ。英雄の運命にも「色」がかかわるなど、人の歴史や文化と色の関係は奥深い。

【出典】『色と性格の心理学』
著者:ポーポー・ポロダクション 日本文芸社刊

執筆者プロフィール
遊び心を込めたコンテンツ企画や各種制作物を手がけている。色彩心理と認知心理を専門とし、心理学を活用した商品開発や企業のコンサルタントなどもおこなう。

 
   

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